〜後編〜サスティナブルな現場監督育成を目指す/現場第一主義を貫くためにANDPADを活用

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山口稔氏
ダイエープロビス株式会社 住宅事業本部 住宅建築部 部長。
土建業の父親の影響もあり「地図に残る仕事」をしたいと土木建設業を志す。就職の際に「自分の家は自分で建てたい」という思いも重なり総合建築業の同社に入社。入社後は7年間ゼネコン部門の現場監督としてさまざまな現場に携わり、その後住宅事業へ異動。ゼネコン部門での経験を活かしながら住宅建築の現場監督として活躍後、現職。

新潟県長岡市を拠点に、「BUILD! YOUR DREAMS」という企業理念を掲げ、技術と誠意でお客様の幸福と快適な環境をプロデュースするダイエープロビス株式会社。協力業者を含めた「仲間」と共に、お客様との信頼関係を築き上げ、サービスマインド豊かで、地域から愛される持続可能な企業を目指している。今回は、住宅事業本部 住宅建築部 部長・山口稔氏に実施したインタビューを全2回でご紹介。後編では、ANDPADを導入後、どのように社内外に浸透させたのか、ANDPAD運用後の変化、今後の課題と展望について伺った。

ANDPAD導入後の業務の変化

同社は2017年6月とANDPADをご契約企業様の中でもかなり早い段階で導入をされている。当時はまだ監督や職人のスマホの所有率も全国的に低く、利用を浸透させていく多くの推進者様にとって社員監督や、職人に対して「施工管理でアプリを使う」ということを理解していただくというのが第一のハードルだった。導入を推進した山口氏は、社内外に運用の浸透を図るため、現場で誰よりもANDPADを活用し、地道に利便性を伝え続けたという。まずはアプリ自体に慣れてもらえるようチャット機能からスタートさせ、率先して現場の職人一人ひとり会いに行き、その場でアプリをインストールするところからレクチャーしていった。

山口氏: 当時は私も現場を担当していたので、現場で誰よりもANDPADを活用して、背中を見せるようにしました。デジタルに不慣れな職人も多く、使い方がわからない状態だったので、運用を徹底するのは簡単にはいかなかったですね。そこで、まずは若い世代から周知し、「メールだと関係者全員がやりとりを見られませんが、ANDPADのチャット機能は現場ごとにまとまっていて全員に共有されるので、工事の進捗状況を把握しやすくなりますよ」と、具体的な業務をイメージしながら職人にレクチャーしていきました。

山口稔氏 ダイエープロビス株式会社 住宅事業本部 住宅建築部 部長

推進者である山口氏が愚直に背中を見せ続け、ANDPADのメリットを伝えていったことで、社内外への浸透を実現させた。非常に地道な積み重ねだが、実際にANDPADを使用して利便性を体感してもらうことができると、スムーズに運用が徹底され、業務が効率化した。

山口氏: ANDPADを使うようになってから、業務が劇的に変わりました。今までは、職人にはメールも普及していない状態でしたのでFAXのやりとりが主流でした。当時はFAXを送った後に電話で確認するようにしているものの、どうしても送りっぱなしになって手配ミスが起きてしまったり、印刷した現場の図面を協力業者に取りに来てもらったりと連絡や情報共有においての無駄や手間が発生していました。ANDPAD導入後は、ANDPAD上に見積もりや図面のデータをアップするだけになったのは大きな変化ですね。

チャット機能からスタートさせたこともあり、初めは工程表をあまり活用できていませんでしたが、いきなり10を求めてはいけないのだと思い、チャット機能が浸透してから段階的に移行していきました。ANDPADの工程表を利用しはじめた当初は従来のExcelの工程表のほうが見やすかったものの、今ではANDPADの工程表にも慣れてきました。全体の工程表は別のExcelで運用し、進行状況を把握しています。また、会議体にも変化があり、コロナ禍以前は月1回会議を行い、物件ごとの今後の着工予定ついて共有していましたが、ANDPAD上で工程表が共有されるようになってからは、物件とは別にANDPADで共有事項専用のグループチャットをつくって議論するようになって、凄く便利さを実感しています。
今後は、現状二重管理になっている社内システムをANDPADに集約して一元化していきたいです。ANDPADによる労働時間短縮などもこれからチャレンジしたいですね。

さらに、前編で紹介した現場美化を推進する「現場、きれい。日本一」の取り組みとの相乗効果を狙って、さらなる顧客体験の向上にも取り組んでいるという。従来、規格住宅では効率性を重視し、注文住宅のようにお客様に寄り添ったコミュニケーションを取っていなかったのだが、「規格住宅であってもお客様にとっては一生に一度の買い物であることは変わらないので、ANDPAD[施主報告]を使ったコミュニケーションで、お客様に満足していただける家づくりがしたい」と社員から提案があったのだという。現場美化による顧客満足に対する意識の変化とデジタルの活用によって、さらに別の取り組みへと派生し、好循環を生み出している。

今後の課題とチャレンジしたいこと

今後の同社のキーワードは「続くこと」。地域に密着した企業として存続し続けるためには、現場監督のスキルを高めることは必要不可欠であると山口氏は考えている。先述したように、他社でも活躍できるような次世代を担う監督の育成が、持続可能な企業へと成長するための重要な鍵を握っているからだ。

山口氏: 最近は「サスティナブル」や「SDGs」という言葉を耳にする機会が増えましたが、住宅業界全体にとってもいかに持続可能かというのが大事になってきていると実感しています。だからこそ、お互い人として楽しい仕事ができるという信頼関係を構築することがとても大切になります。ドイツの哲学者のマルクス・ガブリエル氏による「これからは儲けだけでなく、人にとって正しいことをやり続けた企業が生き残る」という倫理資本主義の考え方を拝見した時に、自分たちが考えていることと一緒だと感じ、目指すべき方向性は間違えていないのだと思いました。
注文住宅において営業担当の人柄が大事ということはよくありますが、それは協力業者に対しても同じこと。自分が組織からいなくなっても、お客様はもちろん協力業者との人としての繋がりを継承していける組織にしなければならない。この仕事はご近所付き合いのような感覚が根本にあって、一つひとつは小さな幸せかもしれないですが、積み重ねていくと大きな幸せになると改めて感じています。今のサスティナブルな時代の流れにもマッチするものだと思うので、これからも人と人との関わり合いを大切にしながら、しっかりと取り組んでいきたいですね。

協力業者を含めた「仲間」との信頼関係を構築し、お客様満足を追求するために現場第一主義を貫く同社。持続可能な企業であり続けるために、次世代の現場監督の育成に注力し、どこでも活躍できる骨太な人材育成に取り組んでいる。そのなかで、デジタルツールを有効活用し、コミュニケーションの質を高めることにも成功している。同社のさらなる躍進が楽しみだ。

ダイエープロビス株式会社
https://www.daiei-probis.com
〒940-0016
新潟県長岡市宝4丁目2番地25
代表取締役:権瓶 浩司
設立:1974年6月27日

取材・編集:平賀豊麻
ライター:金井さとこ