ANDPAD CUP中間レポート / 持続可能な会社づくりに向けて、ブランドや職種の垣根を越えて顧客満足度向上を目指す / 〜前編〜施主報告機能の活用をきっかけに営業や設計までANDPAD利用拡大、社内全体のチーム力を強化

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山口 稔氏
ダイエープロビス株式会社 住宅事業本部 住宅建築部 部長
土建業の父親の影響もあり「地図に残る仕事」をしたいと土木建設業を志す。就職の際に「自分の家は自分で建てたい」という思いも重なり総合建築業の同社に入社。入社後は7年間ゼネコン部門の現場監督としてさまざまな現場に携わり、その後住宅事業へ異動。ゼネコン部門での経験を活かしながら住宅建築の現場監督として活躍後、現職。

藤塚 修平氏
ダイエープロビス株式会社 住宅事業本部 住宅建築部 工務課 課長
大学卒業後、2012年に同社に新卒入社。入社後は一貫して現場監督として住宅現場に携わる。

宮島 智氏
ダイエープロビス株式会社 グリーンスタイル 課長代理
建築系専門学校を卒業後、2015年ハウスメーカーに就職し、営業として従事。2019年に同社に中途入社。入社4年目。

村山 可奈子氏
ダイエープロビス株式会社 住宅設計部 係長
設計事務所の設計担当を経て、ハウスメーカーに転職。2019年に同社に中途入社。グリーンスタイルの設計担当として従事。

大澤 一樹氏
ダイエープロビス株式会社 ニコニコ住宅
大学卒業後、食品卸会社の酒類販売部門に就職。その後、自宅を建てた事がきっかけでもともと好きだったモノ作りの仕事に携わりたく2020年ダイエープロビスに入社。



DXの実現には、各社それぞれが描く未来像に応じた業務プロセスの変革と、それに呼応したANDPADの運用構築が必要です。そのためにまずは、社内外のANDPADを利用するユーザーに目的に応じた利用が正しく浸透することが必要不可欠になります。そこで、ANDPADでは、お客様のDX実現のために「ANDPAD CUP」というサポートプログラムをつくりました。



今回は、本プログラムを共催しているダイエープロビス株式会社の事例をご紹介します。

新潟県長岡市を拠点に、「BUILD!YOUR DREAMS」という企業理念を掲げる同社。技術と誠意でお客様の幸福と快適な環境をプロデュースし、協力会社を含めた「仲間」と共に、お客様との信頼関係を築き上げ、サービスマインド豊かで、地域から愛される持続可能な企業を目指しています。

同社は、2017年にANDPADを導入後、社内外への運用浸透を図ってきました。今回、協力会社の報告機能のさらなる活用と、施主報告による社内のチーム力強化を目指し、本プログラムを実施することになりました。

中間報告を終えたタイミングで、「ANDPAD CUP」の推進チームの皆さまにインタビューを実施。前編では、本プログラム実施の背景と目的、取り組み内容、中間報告の定量的な振り返りについてご紹介します。

過去の記事についてはこちらをご覧ください

「ANDPAD CUP」実施の目的

――今回、貴社と弊社で「ANDPAD CUP」を共催させていただいておりますが、貴社が「ANDPAD CUP」にご興味をもっていただいた背景と実施する目的について教えてください。

藤塚さん: まず前段として、当社には注文住宅と規格住宅の2つのブランドがあります。注文住宅については、営業・設計・工事の各担当がチームでお客様と対峙しますが、規格住宅については、施主窓口は営業のみになるため、設計・ICがほぼ介在しません。

注文住宅においても施主窓口は営業中心になるので、工事担当は地鎮祭や電気工事の立ち会い、引き渡し時などお客様と触れ合う機会は限定的でした。そのため、どこか他人行儀で堅い会話に留まってしまい、お客様とコミュニケーションを取りながら家づくりのプロセスを積み重ねていくことが十分にできていませんでした。

ダイエープロビス株式会社 住宅事業本部 住宅建築部 工務課課長 藤塚 修平氏

山口さん: 工事担当はお客様からのリアクションがないなかで黙々と家づくりをしていくため、モチベーションが上がりにくい状態でもありました。営業としては各部門の担当者になるべく立ち会ってほしいと思っているものの、設計担当や工事担当は平日稼働しているため土日には休みたい、という働き方への課題も。

社内・社外問わずANDPADの機能を活かしきれていない状況を何とか改善することができないかと悩んでいた時、アンドパッドの平賀さんから、他社の「ANDPAD CUP」やANDPAD施主報告を活用した取り組み事例を聞きました。その時に、これからの当社の活動において必要な考えである「関わる人を全て幸せにする」というキーワードと上手く組み合わせることができるのではと思ったのです。

新築の着工物件数の絶対数が減るなかで、どうやったら当社が受注し続けられるか。大手ハウスメーカーと同じことをしていたら、金額面でも性能面でも劣る可能性がある。当社のような小さな会社が強化しないといけないのはお客様を幸せにする「チーム力」。大手ハウスメーカーがやりにくいことをやらないと勝てないと思いました。従来、営業中心だったものを、設計や工事、関わる人全てがお客様に近づくことで、紹介が増えて、受注が増えて、会社が幸せになり、社員が幸せになる。そして、その家づくりに関わってくれる職人さんにも幸せを共有すべき。その幸せを共有することこそが、持続可能な会社づくりになると考えていました。

そう考えた時期と「ANDPAD CUP」を知ったタイミングが合致したこと、そして営業と設計・工事の想いの違いや働き方への課題に対しても丁度いい距離感覚で繋がれると思い、実施することにしました。

ダイエープロビス株式会社 住宅事業本部 住宅建築部 部長 山口 稔氏

藤塚さん: 今までは、工事担当だけでなく協力会社さんもお客様と触れ合う機会はほとんどありませんでした。ANDPADの施主報告で、協力会社さんが撮った写真をお客様に送ることができるようになれば、直接的ではなくとも間接的なコミュニケーションにはなります。こうした動きを、お客様窓口である営業からも見える中で行えることが、ANDPAD施主報告のメリットだと感じています。

というのも、以前は工事担当によっては直接メッセンジャーアプリでお客様に連絡して、営業担当からコミュニケーションが見えなくなってしまうこともあったんです。工事担当としてお客様との接点を持つことは大切ですが、私は、窓口である営業を介さず勝手にやり取りするのではなく、営業の考えを尊重しながら進めるべきという考えを持っています。その点、ANDPADの施主報告なら関係者にやり取りが全て可視化されるので、営業が自分の知らないところで工事担当とお客様間でやり取りが進められていたということも防げます。営業も工事も設計も、お互いに気持ち良く、施主接点を持つことができるのがANDPADの施主報告機能だと感じました。

施主報告機能の活用を通してANDPAD浸透を目指す

こうして、今回の「ANDPAD CUP」では、施主報告機能の活用促進を目指すことに。評価対象は注文住宅・規格住宅全ての営業・設計・IC・工事の社員全員で、評価期間内での所定の施主報告機能の活用状況とその品質において評価するように設定。報告回数の指標については、ブランドやそれぞれの職種でお客様接点の頻度が異なるため、ブランド×職種別に設定しました。

そして、定量・定性で評価できないところもきちんと評価することが大切であるという同社の想いから、特別賞で2部門、「ベストハピネス賞」、「インフルエンサー賞」というユニークな表彰枠を設けました。

「ベストハピネス賞」は、同社の理念を体現するコミュニケーションを実現したチームを表彰します。「インフルエンサー賞」は、周囲に好影響を波及させた人を表彰する賞になります。

スムーズな運用浸透を図るため、各部門から推進者を抜擢

――今回の取り組みにあたり、工事から藤塚さん、設計から村山さん、営業から宮島さんが「ANDPAD CUP」の推進者に抜擢されました。

先ほど、山口さんから「関わる人を全て幸せにする」というキーワードが挙がりましたが、「お客様を幸せにする」とはどういう状態だとお考えでしょうか。「お客様を幸せにする」ことを実現するために大切にしていることについても教えてください。

宮島さん: 私は「安心」がお客様にとっての幸せだと思っています。お客様にとっての不安はそれぞれですが、それを家づくりのなかで一つずつ解決していくのが営業の仕事。お客様が安心して家づくりをしてもらえるよう、お手伝いをさせていただいています。お客様と最初に対峙するのは営業なので、そこで不安が一つでもなくなれば、それが「安心」に繋がっていくはずだと考えています。

さらに今回の取り組みで言うと、現場から写真を送ってもらえるというのは今までになかったことなので、それをお客様に届けることは+αの価値になっていくと思います。

ダイエープロビス株式会社 グリーンスタイル 課長代理 宮島 智氏

村山さん: 注文住宅と規格住宅があるなかで、注文住宅を選ばれる方は住まいに対してこだわりが強い傾向があります。家事動線、自然を生かした設計など、設計面でお客様の生活を豊かにするお手伝いをしていきたいですね。

ダイエープロビス株式会社 住宅設計部 係長 村山 可奈子氏

藤塚さん: 当社が大事にしている「現場きれい、日本一」という考えは、お客様からすると比較対象となるイメージがあまりなく、一般的に工事現場というのは煩雑でごちゃごちゃしたイメージだと思います。そんなイメージの現場がとても綺麗だったら、それだけでお客様にとっての印象も違いますし、「満足=幸せ」にも繋がっていくはず。そして、工事からの施主報告で+αの価値を生み出し、お客様により喜んでいただきたいです。

――宮島さんと村山さんはこの取り組みから本格的にANDPADを使うようになったかと思いますが、当初はどのように感じていましたか。

宮島さん: 正直ANDPADはあまり利用していなかったので、まず機能を知ることから始めました。

村山さん: 今まで、設計はメールやメッセンジャーアプリを使ってお客様とコミュニケーションを取っていました。最終図面をANDPADにアップするのは工事担当の役割であることもあり、ANDPADは着工してから工事担当が使うもの、というイメージでしたね。

中間報告で振り返る、施主報告の適切な回数やタイミング

――「ANDPAD CUP」では、施主報告の回数は職種別に設定してスタートしましたが、中間報告の結果を踏まえて、設定回数についてはいかがでしたか。

藤塚さん: 工事に関しては適切だと思います。個人により報告回数の差はありますが、規定回数以上の報告もできているので、報告頻度は意識して各段階での報告を徹底していきたいですね。

山口さん: 他社事例などを踏まえて、お客様とのコミュニケーションを通じてCX(顧客体験)を向上させていくことの重要性を学びました。こちらからのアクションに対してお客様からの返事がなくてはコミュニケーションは成り立たないので、お客様から返事をもらえるようなコミュニケーションの仕方が求められます。

工事担当の中には、お客様に好印象を持ってもらい、アクションを引き出すようなコミュニケーションの取り方を知らない人もいます。特に、顧客接点が少ない規格住宅には多い。だからこそ、どうやったらお客様から返事がもらえるのか、というコミュニケーション方法を普段からお客様と接点の多い営業から学ぶということも必要です。お客様にご満足いただくための文章の書き方ができたら、結果的にクレームも抑えられるはず。施主報告がコミュニケーション能力を上げるきっかけにできると期待しています。

ANDPADがメッセンジャーアプリと違うのは、フローで流れずちゃんと情報が残ること。例えば、一度も返事や反応が無いものに対して着目するとか、別の担当からフォローを入れるといった動きが可能なのもメリットですね。また、アンドパッドさんが施主報告の利用レポート、協力会社さんの報告利用状況の月次レポートとともに、週次でダッシュボードの内容を定期レポート配信してくれています。施主報告機能の利用状況が可視化されることで、どこの部署の誰が利用しているかが明確に分かって助かりました。個人の意識改革にも繋がりやすいと思います。今回に限らず、一つの取り組みに対して状況を見える化し共有することの有効性を実感しています。

村山さん: 設計については、物件によっては施主報告の回数が多くなることもありました。打ち合わせのなかでパースや提案資料を送ることでより満足度向上に繋げていけそうです。

大澤さん: 私は規格ブランドの営業を担当しているのですが、規格住宅に関しては、基本的な図面の説明は営業が担当するため、設計はお客様との関わりがほとんどなく、コミュニケーションを取らない運用になっています。取り組むなかで感じましたが、規格住宅については、営業と工事だけが施主報告回数の数字を追うほうがいいかもしれないですね。とはいえ、ANDPADを活用することで、営業と設計間でのコミュニケーションは改善できそうです。

ダイエープロビス株式会 ニコニコ住宅 大澤 一樹氏

ーー「ANDPAD CUP」の取り組みが始まってから、当社と推進チームの皆さまとで月次で打ち合わせを行っています。そのなかで、施主報告がスタートされていない案件について、推進チームの皆さまに共有し、施主報告を開始していただくよう、担当者へコミュニケーションを取っていただいたこともありましたね。

山口さん: 「ANDPAD CUP」をやっていくなかで見えてきたのが、お客様とのコミュニケーションとして施主報告を使い始めるタイミングについて。契約時のタイミングで営業がお客様のメールアドレスを確認し、施主報告の初回報告を実施することが第一の関所であるということが分かりました。

それが見えてからは、営業に対して施主報告を促す社内周知を繰り返し行っていくことで、契約時に初回報告をスタートする運用が徐々に乗っていくようになりました。

アンドパッドさんには、ご契約後のお客様に対してANDPADを介してコミュニケーションを取っていくということをお伝えするための資料も用意いただきましたね。

「ANDPAD CUP」を通して、施主報告機能の活用促進を目指している同社。中間報告を終え、施主報告機能の利用状況が可視化されることによる一人ひとりの意識の変化の兆しも実感されています。

後編では、施主報告機能を活用することで情報がオープン化したことによる効果、営業・工事・設計で取り組んだことによる社内の変化とそれに伴う対施主への効果、今後の課題について深掘りしていきます。

ダイエープロビス株式会社
https://www.daiei-probis.com
〒940-0016
新潟県長岡市宝4丁目2番地25
代表取締役:権瓶 浩司
設立:1974年6月27日

取材・編集:平賀豊麻
編集・デザイン:原澤香織
ライター:金井さとこ
デザイン:森山人美、安里和幸