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近藤建設|地域密着の「親戚づきあい」を実現する「現場監督」起点の施主コミュニケーション〜前編〜

家づくりからまちづくりまでグループ一貫で埼玉に根ざす

目次

  1. 「親戚づきあい」をモットーに、埼玉県に密着した総合建設事業を展開
  2. ANDPADで現場状況をリアルタイムに把握! 現場訪問回数を削減

ANDPADの利用状況をデジタルにスコアリングし、ANDPADを最も使っているユーザーを称賛するANDPAD AWARDのユーザー部門。今回は、2024年の1年間を通して「ANDPADおうちノート」で施主とのコミュニケーションを活発に行い、家づくりのプロセスにおいて施主に安心と喜びを届け続けたユーザーを表彰する「ベストおうちノートユーザー賞」で第2位を受賞した、近藤建設株式会社 大塚 葵さんにお話を伺った。

近藤建設株式会社は、埼玉県ふじみ野市に本社を置き、埼玉県全域において総合建設業・不動産業を展開している企業だ。「地域密着・親戚づきあい」をモットーに掲げ、住まいづくりからまちづくりまでトータルにサポートし、地域の快適な暮らしを支えている。

そんな同社は、注文住宅事業・分譲住宅事業においてANDPAD施工管理の運用を開始し、施工管理担当の現場訪問回数削減・ペーパーレス化を実現したのち、ANDPADおうちノートの導入に踏み切った。施工中の施主とのコミュニケーションを営業担当から施工管理担当にシフトし、家づくりの進捗を伝える定期報告を入れたり、施主の質問にスピーディに対応することで安心感を醸成し、クレームの減少・顧客満足度の向上を実現した。

さらに、施主との関係構築により、これまで施主との接点が少なかった施工管理担当が「家づくりのパートナー」として認識されるようになったという。以前は施主に名前を覚えてもらえず「監督さん」と呼ばれていた関係は、「大塚さん」と名前で呼ばれるほどまでに変化し、施工管理担当のモチベーションも向上している

今回は、大塚さんの上司である岡田貴大さんにも同席をしていただき、前編では同社の事業や強み、さらにはANDPADの導入背景について迫る。続く後編では、ANDPADおうちノートの運用によって「施主との関係性」「施工管理担当として働くやりがい」がどのように変化していったのかを詳しく伺っていく。

 

「親戚づきあい」をモットーに、埼玉県に密着した総合建設事業を展開

──「ANDPAD AWARD2025 ベストおうちノートユーザー賞」2位受賞、おめでとうございます! まずは貴社の概要について教えていただけますでしょうか? 

岡田さん: 当社は、埼玉県内で住まいや建物に関わる幅広い事業を手がけているKONDOグループの総合建設会社です。埼玉県ふじみ野市・富士見市・川越市・所沢市といった埼玉県西部エリアとさいたま市を中心に、埼玉県全域・東京都の一部で事業を展開しています。

KONDOグループは、1961年の創業より「信用と信頼」を経営理念とし、「親戚づきあい」をモットーに掲げています。お客様が自然体で気軽に相談ができたり、お困りのときにはすぐに駆けつける親戚のような関係性を築き、お客様の幸せな暮らしをサポートすることを目指しています。

取材には、大塚さんの上長である岡田 貴大さん(写真右)にも同席いただいた。岡田さんは2013年に同社に新卒で入社し、現在は住宅統括部 住宅施工グループ 施工検査チームのリーダーとして管理業務全般・人材育成を担当している。


──ありがとうございます。引き続き、
貴社の事業内容についてもご紹介をお願いします。

岡田さん: 私と大塚は、戸建住宅の設計・施工を手がける木造戸建事業の部門に所属しています。専属の建築士と自社で育成した専属大工と社員大工、協力会社さんが連携して、一棟一棟心を込めて丁寧に仕上げているのが、当社の家づくりの特徴です。最近では、注文住宅で培ったノウハウを活かし、分譲住宅の設計・施工にも力を入れています。

同社は、「地元の森をもう一度元気にしたい」「豊かな自然を未来に残したい」との想いから、近年では埼玉県産木材「秩父檜」を積極的に採用。地産地消の促進・地域経済の活性化を推進している。

岡田さん: そのほかにも、当社には商業施設や公共施設、ビルなどのRC造の建設、保育園などの中規模木造施設の建築を手がけるビル建設事業部門があります。また、分譲住宅販売・賃貸管理を手がける近藤不動産、リフォーム事業を手がける近藤リフレサービスといったグループ会社とも連携し、住まいやまちづくりに関わる地域のニーズにワンストップで対応しています。

──貴社は自社で大工育成にも取り組まれているのですね。

岡田さん: 1993年に、当時の社長が職人の高齢化を危惧して、若手大工育成と資質向上のための教育施設「テクニカルセンター」を創設し、現在まで30年にわたって運営を続けています。自社の専属大工と社員大工は、熟練大工である指導員から1年間にわたって基礎技術をしっかりと学んでから現場に出て、先輩大工についてさらに技術を磨いていきます。現場に出てからも定期的な技術研修や新工法の技術共有を行い、木造建築のプロを育てています。

近藤建設の専属大工。出典:近藤建設HPより https://www.kondo-gr.co.jp/custom-house/masterpiece/


ANDPADで現場状況をリアルタイムに把握! 現場訪問回数を削減

──大塚さんは新卒で入社されていると伺っています。これまでのご経歴や現在の部署に配属された経緯を教えていただけますか。

大塚さん: 子どものころからリフォーム番組が大好きで、次第に建築に興味を持つようになり、工業系大学に進学しました。学生時代は地域づくり・まちづくりをテーマにした研究室に所属していて、当社の手がけているビル建設事業に携わりたいと思い入社しました。

ただ、インターンとして働いているときに、人事担当から「最初は木造で経験を積んだほうが将来にプラスになる」とのアドバイスをいただき、まずは木造住宅事業で経験を積もうと決めました。入社後は施工検査チームに所属し、施工管理として現場巡回やお客様対応を中心に担当しています。

──今回の受賞の知らせをお聞きになったときはどう思われましたか?

大塚さん: 全国2位に入るほどおうちノートを使っている自覚がなかったので、とにかく驚きましたし、全く実感がわきませんでした(笑)。受賞が社内で公になってからは、部署内だけではなく、営業担当や設計担当、現場の大工さんたちからも「おめでとう」「よかったね」と声をかけていただいて。「優しい人たちが集まっている会社だな」とあらためて感じました。

住宅統括部 住宅施工グループ 施工検査チーム 大塚 葵さん

──貴社では2021年からANDPADを導入いただいています。ANDPADの活用浸透により、施工管理業務について実感されている変化があれば教えてください。

岡田さん: 現在、私と大塚が所属している施工検査チームでは、チームによる分業体制で業務にあたっています。以前はチーム制ではなく、各々が1人10棟を同時並行で担当していました。1現場につき週2〜3回は訪問していたので、移動に多くの時間を取られていました。また、すべての現場の図面や資料を持ち歩いていたので負担が大きかったです。協力会社さんとのやりとりも電話やFAXが中心で、ペーパーレスとは程遠い状態でした。

こうした状況を解決しようと、これまで他の施工管理ツールを活用していました。その後、さらなるDXを推進しようとANDPADに切り替えてからは、業務スピードが格段に上がったように思います。現在では、協力会社さんがアップしてくれる写真で現場の状況がリアルタイムでわかるので、現場への訪問は2週間〜3週間に1回程度になり、大工さんの木工事完了まで現場訪問をせずに進められる物件も出てきています。今は、2人1組のペアで30棟程度の物件を同時進行で担当できています。

大塚さん: 私もANDPADのほうが協力会社さんとのコミュニケーションが取りやすいと感じています。当社で採用している社員大工さんは年齢層が若いので、ANDPADを積極的に活用してくれていてやりとりもスムーズです。

 

営業担当、設計担当、施工管理担当、専属大工の全員が一丸となって、「親戚づきあい」をモットーに顧客と関係を構築しながら家づくりに取り組む同社。ANDPADの導入および活用浸透により、施工検査チームにおける現場訪問回数や移動時間の削減、協力会社とのやり取りの改善など、施工管理業務の効率は大きく向上した。こうした業務基盤のもと、同チームでは施主とどのようなやり取りを行っているのだろうか。

後編では、同社のANDPADおうちノート運用ルールや大塚さんの取り組みを伺いながら、施主とのコミュニケーションのあり方について深掘りしていく。

近藤建設株式会社
URLhttps://www.kondo-gr.co.jp/
代表者代表取締役社長 宇佐見佳之
創業1961年
本社〒356-0004 埼玉県ふじみ野市上福岡1-14-7
取材・編集:平賀豊麻
編集:鯉沼愛実
執筆:保科美里
デザイン:森山人美、岩佐謙太朗
お客様担当:吉野健二郎
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