〜後編〜IT技術による業務効率化と精度の高いコミュニケーションで 新たな現場監督のモデルを構築したい 

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株式会社ユニバーサルホーム
取締役 渡邉 雄士 氏

「人と地球にやさしい家づくり」を目指し、高品質な注文住宅を全国で手掛けている株式会社ユニバーサルホームは、創業25周年を迎え、耐震性能の高い在来木造注文住宅の累計施工実績は41,000棟にのぼる(※2018年2月度現在)。その高い商品力を活かしたフランチャイズ展開も行い、「高い品質」と「適正価格」を追求していくなかで、2016年12月株式会社飯田産業の子会社として、飯田ホールディングスグループの一員となった。そこで、今後同社の事業成長の鍵を握る、取締役・渡邉雄士氏に現場監督業についてインタビューを実施。後編では、渡邉氏がユニバーサルホームで取り組まれていることやANDPADの位置付け、今後の現場監督のあり方について伺った。

――今までの分譲住宅とは異なる注文領域であるユニバーサルホームにご出向されてから、どのようなことに取り組まれたのでしょうか?

まずは、今後の事業成長を考えた時に、ユニバーサルホームとして大事にしている想いや、仕事のやり方について知ることから始めようと、就任して1年間は現場の一連の業務の流れや仕組みを徹底的に知ることに専念しました。飯田産業は分譲領域における事業モデルとして確立していましたが、お客様の意向を汲む注文住宅というのは、これほどまでに分譲領域と異なるものかと驚きました。

注文住宅や会社の長所・短所を把握した2年目以降から、見えてきた課題に対して一つひとつ変えていく動きに転じました。現在1人当たりの年間棟数は平均17棟ですが、30棟に伸ばすためには合理化はマスト。また、飯田産業では管理業務は部門ごとに担当者が分かれていますが、ユニバーサルホームはメンテナンス含め一貫して一人で担当しているため業務範囲が広く、運用面でもまだまだアナログなところが多い。生産性を向上させるためには、企業文化を尊重しながらも業務効率化を進めていく必要がありました。そこで、会社を大きく変革させるために鍵を握っていたのがANDPADだったのです。

――そうだったのですね。では、ANDPADを導入されて3年目になりますが、業務の変化はいかがでしょうか?

ANDPADを導入して3年目になりますが、業務効率は格段に向上したと感じています。

一方で、インターネット上で工程表などが確認できるようになって業務効率化が実現した分、職人さんとの人間関係が希薄になっている気がします。現場監督には、現場に行った際は今まで以上に職人さんとコミュニケーションを取り、信頼関係をしっかり構築していくことの大切さを改めて伝えているところです。職人さんは人間味を大切にする人が多い。家づくりをするうえではとても良い文化だと思いますから、合理化を主張しすぎずコミュニケーションが希薄になっている部分を埋めながら、強固な信頼関係を構築していきたいです。

――現場監督へは、具体的にどのようなことをアドバイスしているのでしょうか?

現場監督には、お客様のために家づくりをしている意識をもち、会社とお客様の代表として発言するようにと伝えています。

新人の現場監督が入ってくると、職人さんは仕事がやりやすくなるよう自分のテリトリーに入れようとします。1〜2年目はそれでもいいのですが、3年目以降もそれではいつまで経っても対等な立場になれません。新人は業務に慣れてくるとその悩みに直面するケースが多いので、「喧嘩をしてでも、職人さんに自分の気持ちをぶつけてみなさい」とアドバイスをします。ほぼ間違いなく職人さんは怒りますが(笑)、今まで現場監督が何も言わなかったから職人さんも好き放題言っているわけで、自分から発信していかないと相手も変わってくれないですからね。それに、真摯に思いをぶつけたほうが、結果的にはそこから信頼関係が生まれて、うまく現場が回るようになるんですよ。

――次世代の監督業務をつくるために、今後の監督業務のあり方についてどのように考えていらっしゃいますか?

将来を見据え、就労人口の減少や、建築業界の人材不足に対峙していくためには、もっとテクノロジーの活用が必要だと考えています。それによって、現場監督のイメージを変えていきたいですね。「現場監督=タフ」なイメージが先行していますが、さまざまなツールを活用して業務効率化させることで、新たな現場監督のモデルをつくれたら。私たちが現場監督のイメージを変えることで、若い人が現場監督に憧れて業界に入ってきてくれるような未来を描けるのが理想です。

ただ、IT化と人間関係は相反するので、両軸のバランスを考えなければなりません。職人さんはオンラインツールなども使いこなせていない人も多いので、会社単位ではなく、業界全体がIT化していくことで、職人さんのやり方を変えるきっかけにもなれば。

また、工程管理や施主報告などはANDPADのようなツールを活用して、お客様が現地に足を運ばなくても常に確認できる状態にするのが理想です。現状は施工写真をお客様にお渡ししていますが、いずれは動画という選択肢も、家づくりの顧客体験を考えたときにはあり得ます。今後も、お客様とつながるツールとしてANDPADを活用しながら、情報開示の仕方についても取り組んでいきたいです。

渡邉氏のご経歴や現場監督の魅力、仕事へのこだわり、人材育成面で大切にしていることついてお話を伺った前編も併せてご覧ください。

前編はコチラ

株式会社ユニバーサルホーム
https://www.universalhome.co.jp〒104-0032
東京都中央区八丁堀二丁目7番1号 八丁堀サンケイビル5階
代表取締役 兼井 雅史
設立:1995年5月

取材:渡邊泰右、平賀豊麻
編集:金井さとこ