〜後編〜住まいのワンストップサービスで躍進し 不動産業界の常識を打ち破る

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株式会社不動産SHOP ナカジツ
取締役社長COO 樗澤和樹氏

1987年、鳥居守氏(現代表取締役会長)が不動産事業からスタートした株式会社不動産SHOPナカジツ。「業界の常識を打ち破る 不動産市場のチェンジ・エージェント(改革の推進者)であれ」をいうミッションを掲げ、不動産仲介を軸に、建売分譲、注文住宅、リフォームなど住まいのワンストップサービスを提供している同社は、右肩上がりに業績を伸ばし、不透明なイメージの強い不動産業界に風穴を開ける存在となっている。
後編となる今回は、取締役社長・樗澤和樹氏に伺った、SDGs宣言を発表された経緯や、品質向上のための取り組みについて紹介する。

中期売上目標達成に向けて SDGsで品質向上を宣言

2020年4月に樗澤氏が社長に就任し、翌月にSDGs(持続可能な開発目標)を含むサステナビリティ(持続可能性)への取り組みとして『ナカジツSDGs宣言』を発表されたが、SDGsに着目した背景について伺った。

「鳥居会長と掲げていた「2030年までに売上高1000億円」という中期の目標とリンクしていたことがきっかけで、ただ世代交代するだけでなく、更に上を目指していく大義名分として掲げることにしました。SDGsもそうですが、世の中のお題目に寄り過ぎると綺麗事になってしまう。SDGsをどう捉えるかというよりは、当社が掲げる目標を、品質向上によって達成させるという宣言として位置付けています。そこで、人を財として大切にしているナカジツらしくSDGsに取り組むならどの項目に当てはまるか、あくまで自分たちの事業ベースで紐付けしていきました」(樗澤氏、以下同)

SDGsの取り組みはまだ始まったばかり。社内へのバリューの浸透はこれからとのことだが、品質向上が共通言語になってきた手応えを感じているという。では、SDGsで掲げた目標を達成するために、今後どのようなアプローチをしていくのだろうか。

「品質面でわかりやすい指標として、ホームリサーチ社が行なっている工務店全国グランプリ(住宅品質)で1位を獲得することです。お陰様でプライベートブランドである「Asobi-デザインハウス」が、分譲住宅部門では3年連続1位を獲得していますが、注文住宅・分譲住宅を含めた全部門では全国6位。更なる品質向上を目指すためには、現場監督や職人の腕で担保していたものをマニュアル化させ、誰がやってもうまくできるような運用にしていかなければなりません。
働き方も同様で、個人でやっていたものをチームで取り組んだり、各エリアに店舗がある強みを活かして受注した店舗と建築現場がある店舗を連携させ効率化を図るなど、運用面を工夫して高めていきたいと考えています。

そのためには、ANDPADのようなツールの活用は必要不可欠。施工管理を全員で共有できるようになって目線が揃うようになりましたし、今まで現場監督が現場の撮影をしていたものを営業が現場近くに立ち寄った際に撮影するということも増えてきて、チームで連携して効率的な対応ができるようになってきました。将来的にはANDPADにストックしている現場写真をお客様にもご覧いただけるようにして、サービス向上にもつなげていきたいです」

接客品質の標準化のために e-ラーニングを導入

そして、品質向上を図る上で重要となる接客品質においても、積極的にデジタルを活用している。
「まず、お客様がどの営業スタッフからでも買えるサービスにしなければなりません。それは営業を機械的にするということではなく、ナカジツとしての最低品質を均一にするという意味で、その上でそれぞれの営業の力を発揮していける土台をつくりたい。そのために、お客様のヒアリングシートをデジタル化して必須項目を設けて抜け漏れなくヒアリングできるようにし、内容を共有できる仕組みにしています」

また、『Nラーニング』というeラーニングの学習サイトを設けて、自主的に学習できる環境を整え、最低限の接客品質が標準化されているという状態を目指す。役所の調査や現地調査で気をつけるポイント、契約時の注意点など業務知識を深める動画配信や、資格試験の問題集、税金や制度についてのテストなども定期的に実施することで、生産性を落とさず、知識を高めることが可能に。

「お客様はナカジツを目指してご来店してくださっています。そして、お客様にとってはどの店舗であってもナカジツなわけですからね。店舗・営業主体の考え方だと、例えば豊田市にお住まいのお客様が岡崎に出かけた際にたまたま岡崎店に立ち寄った場合、初回接客を対応した岡崎店の営業が担当になるので、お客様は近隣の豊田店ではなく岡崎店に行き続けなくてはいけない。お客様にとって都合がいい店舗を優先すべきですし、豊田店に足を運んでいただいた際にも、お客様にとって二度手間にならないよう社内でしっかり情報共有し、どの店舗にいらっしゃっていただいても同じ品質のサービスを提供しなければなりません。当社は、一人が持つ顧客数を絞り、それ以外は会社として一丸となって目標を追っています。新店舗出店のスピードも早いので、お客様のついていない新店舗が非効率なポスティングをするよりも、そのほうがずっと生産性が高い。また、営業店舗と現地が離れている場合は、接客した店舗の営業担当が調査に行かず、現地の近隣店舗のスタッフが手伝うようにしています。

お客様にとってはいろいろな店舗の営業から電話がかかってしまうこともありますが、それは私たちがお客様のために一生懸命住まい探しをしている証拠。アクションをしないで怒られるよりは、前向きなアクションで怒られたほうがいいですから」

エンゲージメントツールを活用し サスティナブルな組織へ

また、SDGsを実現するためにはサスティナブルな組織化が必要不可欠であると考え、職場のコンディションをモニタリングするエンゲージメントツールも積極的に導入。身体的・精神的負担を早期発見してケアしていくためには、できるだけ数値で可視化してコンスタントにモニタリングをすることが重要であることから、毎月従業員アンケートを実施し、組織ごとに振り返りの場を設けて組織活性化を図っている。

「組織ごとのスコアを全従業員が見ることができるようにしています。これに限らず、会社が持っている情報は全員で共有したいと考えています。現在は、販売実績や営業利益を社長月報として報告したり、新サービスについての内容などを動画配信しています。今後は、経営のBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールを閲覧できるようにする予定で、来期からは経営陣が見ているものと同じ情報が見られるようになります。組織だけでなく経営のコンディションも共通認識にすることで、自分たちの会社をより良くしていこうという意識を持ってもらえる環境にしていきたいですね」

不動産業界が一丸となって クリーンなサービスを提供したい

今後益々不動産業界の変革を牽引していくであろう同社。最後に、その実現に向けての意気込みを伺った。

「建設・不動産業界は未だにダークなイメージがあるので、それを払拭してクリーンにきっちりとサービスを提供していきたいです。そのためには、デジタルとの融合は必要不可欠。当社は積極的にデジタルツールを活用していますが、それが業界のスタンダードになっていけば。これを当たり前にしてお客様がどの会社に行っても同じサービスを受けられるような世界を目指したい。
同業他社の方々も当社と同じように世代交代してきているタイミングで、同じ志を持っている人は多いはず。ぜひ、共に業界の品質向上に取り組んでいきたいですね」

業界を変えるためには同社の成長し続けることはもちろんだが、本当の意味で顧客満足を実現するためには業界全体が変わらなければならない。お客様に真摯に向き合っているからこそ、その使命感は強い。業界の異端児として躍進を続けてきた同社が、これからどのように業界を牽引し、10年後どのように業界を変えているのか。アンドパッドもテクノロジー面でバックアップし、業界に変革をもたらす追い風となりたい。

第二創業期を迎えた同社の経営方針や人材育成で取り組まれていることについてお話を伺った前編も併せてご覧ください。

前編はコチラ

株式会社不動産SHOP ナカジツ
https://nakajitsu.com〒444-0832
愛知県岡崎市羽根東町三丁目3番地9
取締役社長 樗澤和樹
創業:1987年4月

取材:山口義之、平賀豊麻
編集:金井さとこ