〜前編〜住まいのワンストップサービスで躍進し 不動産業界の常識を打ち破る

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株式会社不動産SHOP ナカジツ
取締役社長COO
樗澤和樹氏

1987年、鳥居守氏(現代表取締役会長)が不動産事業からスタートした株式会社不動産SHOPナカジツ。「業界の常識を打ち破る 不動産市場のチェンジ・エージェント(改革の推進者)であれ」をいうミッションを掲げ、不動産仲介を軸に、分譲住宅、注文住宅、リフォームなど住まいのワンストップサービスを提供している同社は、右肩上がりに業績を伸ばし、不透明なイメージの強い不動産業界に風穴を開ける存在となっている。
2020年4月に新たに取締役社長に就任された樗澤和樹氏にインタビューを実施。前後編でお届けするが、前編では、第二創業期を迎えた同社の経営方針や人材育成で取り組まれていることについて伺った。

不動産事業を起点に 住まいのワンストップサービスを展開

不動産事業から始まり、お客様のご希望に寄り添ったサービスの提供をしていくことで事業拡大を行ってきた不動産SHOPナカジツ。現在の売上の主軸は分譲住宅事業で、不動産事業の強みを活かした事業展開を行なっており、建て替えやリフォームを単独受注することはほぼないという。

「不動産仲介業にとってスピードは非常に大事な要素。不動産売買に関わる中で、修繕工事をしなければ住むことができない物件も多く、リフォーム会社に依頼して進めているうちに物件がなくなってしまうという課題がありました。また、リフォーム工事の品質面も含めて自社で全てを完結できればお客様の安心にもつながると考え、リフォーム事業をスタート。同様の考え方で、分譲住宅や注文住宅など事業を広げてきました」(樗澤氏、以下同)

そして、お客様にとって最適な住まいを提案していくための営業体制もナカジツ流。営業は基本的にどの案件であっても一人で担当し、お客様からの要望や条件に合わせた提案をしていくスタイルだ。不動産にかかわる知識はもちろん、幅広い知識や経験が求められるため、注文住宅やリフォームの場合、キャリアの浅い若手には専門分野のエキスパートがバックアップする体制を組んでいる。
不動産仲介の難しさを熟知し、その強みを最大限に発揮できる営業体制により、不動産業というカテゴリを超えたワンストップサービスを実現しているのだ。

仕事を「任せる」ことが 個人と会社の成長につながる

創業以来、急成長を続けている同社。2020年4月に創業者である鳥居氏からバトンを受け継ぎ、取締役社長に就任した樗澤氏だが、社長就任までの経緯と経営方針について伺った。

「鳥居会長からお話を頂いたのは就任する1年前。かねてから世代交代については意識されていたとのことでした。それから準備期間としてほとんどの権限を委ねてくださったので、社長就任時には役割や仕事はほぼ変わらず、スムーズに引き継ぐことができました」

創業時からカリスマ性のあるトップの意思決定で業績を伸ばしていたフェーズから、企業規模の拡大に伴い事業継承ができる陣営が整ったタイミングでのゲームチェンジ。では、樗澤氏が経営の舵を取るようになり、今までの経営方針から変えたことはあったのだろうか。

「今まではいい意味でトップダウンが強かった会社で、強いリーダーシップは急成長していく創業期には絶対的に必要だったと思います。しかし、これだけ企業規模が巨大化すれば、経営の仕方も変える必要がある。ちょうど社長に就任したタイミングを“その時”と捉え、現場に仕事を「任せる」フェーズに切り替えました。これは、マネジメントにおいてずっと大切にしていることなのですが、例えば、若手など経験値が浅いメンバーであっても、なるべくお客様と対峙する機会をつくるようにしています。できないからと仕事を取り上げてしまうのは簡単なこと。しかし、知識がなくてもお客様に対峙し、お客様をお手伝いするために奔走した経験が成長を生むと信じています。それと同様に、それぞれの役割になるべく委ねていきたいと考えています」

会社として成長していくための 採用・人材育成の推進

樗澤氏の経営方針からも風通しのいい組織という印象を受けるが、採用や人材育成について伺うと、そこにも業界に対する強い想いが反映されていることが明らかになった。

「当社は、創業当時から一貫して『不動産業界を変える』というメッセージを発信してきました。不動産業界は地域密着型をベースにしている会社がほとんどで、採用面でも即戦力となる中途採用が多い。当社も中途採用をしていた時期もありましたが、会社を成長させるためには従来の業界の当たり前では通用しません。そこで、われわれのメッセージに共感し、顧客満足のために尽力することで成長していける新卒の人材を採用するようになりました。その積み重ねが、現在の業績にも繋がっていると思います」

また、評価や昇格なども積極的に行なっている。営業目標は個人だけでなくチーム制を設けていたり、アシスタント職など営業職以外の職種であっても目標は数値化して社内表彰の対象にするなど、さまざまな評価制度を設けている。「目標を意識することでパフォーマンスを上げる努力をするという意味で、数字は大事」という樗澤氏の言葉は力強いものだった。

「当社は若くして役職に抜擢される文化があり、自分自身も機会を与えられてきて成長してきました。だから、とても意識して大事にしている部分でもあります。また、『ベンチャー制度』という事業提案コンテストを実施しています。どんな職種でもエントリーが可能で、提案が通れば事業化も。人材紹介事業など実際にそこから生まれた新規事業もあります。業界を変えていくためには、新しいことに挑戦し続けなければならないですから」

管理職への抜擢は 「実績がある人材」が絶対条件

新人をはじめとする若手育成についてはある程度スキームが構築されているものの、そこから一段上がったミドルキャリア層の育成を課題視している企業は多い。業務成績は良いがチームを束ねる推進力に欠ける人材と、人望は厚いが業務成績が振るわない人材どちらかを管理職に任用しなければならず頭を悩ませているケースもあるだろう。管理職への抜擢方法やミドルキャリア層の人材育成について、樗澤氏はどのような基準を設けているのだろうか。

「目標達成をしていて数字として実績があることと、資格取得などの最低限の条件をクリアしている人材しか管理職には抜擢しません。例えば、宅地建物取引士などしっかり勉強をすれば合格できる資格を取得する努力ができない人が部下から慕われ、目指すべき存在にはならないと思うんですよ。会社として右肩上がりの成長を続けている中で、実績のない上長の元では部下の働くモチベーションはなくなってしまう。そうならないためにも、数字としての実績は最低条件にしています。」

「もちろん、管理職に抜擢したもののマネジメントの成果が上がらないというケースもあります。その場合は、降格人事も行います。人事制度はミッショングレード制にしてフレキシブルに対応できるようにしているのですが、降格人事は人格を否定するものではなく、あくまでその段階においてマネジメントに適していないというだけのこと。一営業としては非常に優秀なわけですから。現に降格人事をしたメンバーもいますが、退職していませんしね。やらせてみないとわからない部分もありますが、マネジメント面ですごく活躍する可能性もあるわけですから、できるだけその芽を潰さないよう積極的にチャンスを与えていきたいと考えています」

右肩上がりで会社が成長を続けていく中で、事業拡大に向けて共に推進していける管理職の存在は大きい。最低限の実績のある人材には早くからチャンスを与え、成長の機会をつくる。そして、個人の成長が会社の成長につながっている。現場が自走し、判断を委ねられる組織にしていくために、現在、ミドルキャリア層の人材育成について更なるブラッシュアップをしている最中だ。今後の同社の取り組みから目が離せない。

SDGs宣言を発表された経緯や、品質向上のための取り組みについて取締役社長・樗澤和樹氏にお話を伺った後編も併せてご覧ください。

後編はコチラ

株式会社不動産SHOP ナカジツ
https://nakajitsu.com
〒444-0832
愛知県岡崎市羽根東町三丁目3番地9
取締役社長 樗澤和樹
創業:1987年4月

取材:山口義之、平賀豊麻
編集:金井さとこ