売上30億円を目指す電気工事会社が推進するデジタル活用と働きやすい環境づくり / 〜前編〜高い技術と柔軟性を強みに、社員のスキルアップ&業務負荷軽減をサポート

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平本 一彦氏
丸電工業株式会社 取締役 工事部長
送電線関連会社で新規事業立上げなどを経験し、2004年に内線工事未経験ながら同社に入社。現在は工事部長を務める。

安田 洋氏
丸電工業株式会社 工事部 次長
1987年に同社に入社後、工場や倉庫の新築工事および銀行の改修工事を担当。住宅系独立行政法人の電気工事の監理を経て、同社に再入社。社内風土の変革に尽力し、現在は新築工事部門の統括管理に従事。

小関 明日香氏
丸電工業株式会社 工事部
元翻訳会社のコーディネーター。父親が電気工事士の仕事をしていることがきっかけで社会インフラを支える電気設備の仕事に興味を持ち、2018年同社に中途入社。事務職として工事部のサポート業務を担当。



昭和7年の設立以来90年に渡って「誠心誠意」をモットーに、数多くの電気設備工事を手掛けている丸電工業株式会社。伝統の技術に捉われず、最新の技法も積極的に取り入れながら常に工事品質とサービスの向上に努める同社は、官公庁工事における感謝状が送られるなど、長年の経験に裏打ちされた確かな技術力を強みとしている。

同社は2021年にANDPADを導入。今回は、同社の丸電工業株式会社 取締役 工事部長 平本 一彦さん、工事部 次長 安田 洋さん、工事部 小関 明日香さんの3名にインタビューを実施。前編では、同社の強みや組織風土、工事部員の負担となっていた写真管理業務における課題について紹介する。

90年培われてきた技術力を強みに、工事品質とサービスの向上に努める

1932年(昭和7年)の設立以来90年に渡り「誠心誠意」をモットーに、内線工事を中心とした電気工事業に尽力し、安心できる生活を提供し続けている同社。東京都中央区を拠点に、屋内電気設備工事の設計施工及びメンテナンス、太陽光発電システムの設計施工、太陽光発電事業など幅広く事業を展開している。なかでも、官公庁管轄の公共工事においては東京都中央区長や東京都東部公園緑地事務所長から感謝状が送られるなど、長年培われてきた技術力に加え、常に工事品質とサービス向上に努める姿勢が高く評価されている。

安田さん: 官公庁からいただく公共工事の場合は現場常駐がほとんど。公共物ということもあり、仕様などがあらかじめ決まっていて、図面に描いてある情報が全て。現場の指示書を正確に読み解き、それに準じて工事を遂行していけるかどうかが求められます。細かいことまでしっかり分かっていないとできない仕事の一つです。そのため公共工事の担当は、仕事が細かく抜け漏れがない、着実に仕事をしてくれる人にお願いしています。

民間工事に関しては、ゼネコンさんや現場ごとに独自の仕様や工事慣習があったりといろんなケースがあるので、それに対応する柔軟さが必要です。新築部門は主にゼネコンさんから、改修部門はマンションの管理団体やデベロッパー、ビル所有会社さんなどからの依頼が中心。官公庁の案件は入札になるので次の案件を指名されるということはありませんが、民間工事は次も指名してもらえる可能性がある。だからこそ、次に繋げていけるよう人柄も含めてしっかりと仕事をしていくことが重要になります。

丸電工業株式会社 工事部 次長 安田 洋氏

資格取得をはじめ社員のスキルアップを全面的にサポート

長年の経験に裏打ちされた確かな技術力を強みにさらなる工事品質とサービス向上に努め、公共工事と民間工事それぞれの特徴を踏まえてしなやかに対応する同社。こうした柔軟性の高さは社内風土にも表れているという。

平本さん: 当社は90年続く歴史ある会社ですが、大規模な会社ではないからこそ横のつながりが強固で、お互い協力し合える関係性が構築されていることが強みです。若手の意見を積極的に吸い上げようという風土が根付いていて、現在着用している作業着も20代社員がデザインを決めたんですよ。

丸電工業株式会社 取締役 工事部長  平本 一彦氏

小関さん: 私は平本さんと仕事することが多いのですが、「こうした方がいい」という提案内容にもしっかりと耳を傾けてくれます。フラットな組織なので上司にも話しかけやすいですね。

丸電工業株式会社 工事部 小関 明日香氏

そんな同社は社員のスキルアップを全面的にサポートし、その実力と成果を正当に評価するために資格取得を奨励している。同社が指定する資格に合格した際は、受験料、試験地までの交通費を支給し、資格を取得した社員には資格手当を毎月支給している。国家資格以外の現場で必要と認められる資格については、会社負担で講習を受講することが可能だ。

平本さん: 試験に受かるということも大事ですが、合格するために努力することが何よりも大切。業務時間内に試験勉強ができるといいのですが、日常業務と並行しながら勉強を進める必要があるので、そこまでの時間をつくれる人は少ない状況であることは課題に感じています。

役所関係の仕事の場合、必要とされる資格が増えるケースもあるので、多くの社員が資格を取得できれば、会社として請けられる仕事もさらに増えます。今後は業務を効率化させることで、若手社員が少しでも試験勉強のための時間を確保できるようにしたいですね。

工事部員の業務を圧迫していた非効率な写真管理

さらなる成長に向けた業務効率化を目指す同社にとって、工事部員に慢性的な業務負荷がかかることによる施工品質面の維持が課題となっていた。現場作業からデスクワークまで膨大な業務量によって、図面や工程など施工情報の管理・共有も煩雑になっていたという。

安田さん: 特に、日々の施工における黒板作成・写真整理に貴重な業務時間が割かれていました。現場ごとに必要項目を変えた黒板を作成する必要があり、撮影時も据付けやアングルを考慮しなければならないため、黒板作成と撮影に多くの時間が取られていました。現場で撮影した大量の写真を整理後、Excelに提出用写真を貼り付けて報告書を作成する業務には、1案件あたり8時間ほどかかっていました。また、図面や工程は紙で管理しており、変更があれば口頭で伝えていたため、最新の施工情報をメンバー間で共有できない、ということが生じていました。アナログな情報共有によって現場の職人さんとの間で情報齟齬が生じて手戻りが発生することも。属人的な情報管理になっていたことで、進捗管理が難しい状態でした。

工事部員に慢性的な業務負荷がかかることによる施工品質面の維持が課題となっていた同社。この課題を解決するために、デジタルツールを活用しようと、2021年にANDPADを導入した。

後編では、「ANDPAD黒板」、「横断マイルストーン予実管理」、「ANDPAD図面2.0」といったANDPADのさまざまな機能をどのように活用して業務効率化を図っているのかについて深掘りしていく。

丸電工業株式会社
http://www.maruden-k.co.jp/
〒104-0045
東京都中央区築地1-3-7
岳南ビルディング5F
代表取締役:横張 幸雄
設立:1932年7月14日

取材・編集:平賀豊麻
編集・デザイン:原澤香織
編集:加瀬雄貴
ライター:金井さとこ
デザイン:森山人美、安里和幸