静岡県浜松市を中心とする幅広いエリアで、都市ガスやプロパンガスなどのインフラ整備を中心に住宅やリフォームなどさまざまな角度から地域の暮らしを支えるサーラE&L浜松株式会社。元々はサーラグループ内で都市ガスを担う中部ガス株式会社とプロパンガスを担うガステックサービス株式会社の2社に分かれていたが、会社別・商品別のサービス提供スキームを顧客起点、地域軸を主にした体制と仕組みに変革させるために、2019年12月に合併。エネルギー事業再編によって同社が設立された。2019年の合併前からANDPADを導入し、合併後はさらなる運用浸透に向けて取り組んできた設備チーム・澤田 行秀さんとリビング開発チーム・金子 知寛さんにインタビューを実施。Vol.1では、同社合併の経緯と社内風土、ANDPAD導入の背景と経緯について伺った。
金子 知寛氏
サーラE&L浜松株式会社 リビング開発チーム
2008年、新卒で同社に入社。BtoC営業、BtoB営業を経て、より業務理解を深めるために工事管理の仕事に携わる。現在はハウスメーカーを中心としたBtoB営業として活躍。
グループとしてのバリュー提供のために、都市ガス+プロパンガスの体制に
静岡県浜松市を中心に幅広いエリアで、「暮らしの総合窓口」として、ガスや電気の供給にとどまらず、リフォームや家事代行、カルチャースクールまで、地域の暮らしと住まいに寄り添う事業を幅広く展開する同社。元々はサーラグループの傘下で、都市ガス部門を担う中部ガスとプロパンガスを担うガステックサービスに分かれていたが、よりグループとしてバリューを提供していくために2019年12月に合併。都市ガスとプロパンガスの両方を扱う現在の組織体制になったことで、提案営業において裾野が広がったという。
澤田さん: 以前から都市ガスとプロパンガス間の切り替えはよくあったので、別々の会社だった頃はグループ会社でありながらも一部業務においてはライバル会社という意識が強かったですね。合併後は垣根がなくなってそれぞれのやり方や考え方を取り入れるように。グループ商材が豊富になったことで、お客様への提案がしやすくなり、現在の弊社の位置付けができました。
サーラE&L浜松株式会社 設備チーム 澤田 行秀氏
金子さん: 営業をしているなかでも合併してから受注しやすくなったと実感しています。今は一つの会社として間口が広がった状態でお客様と接するので、都市ガスとプロパンガスの切り替えもスムーズになりました。弊社は非常に幅広く事業を展開しているので、家(サーラ住宅)の話をすることもあれば、車(サーラカーズジャパン)の話をすることも。生活にまつわるニーズにお応えできるようになったので、営業に非常にいい影響が出ていると感じています。
一方で、都市ガスとプロパンガスは全くの別物なので、社員は業務知識のインプットがとても大変です。
サーラE&L浜松株式会社 リビング開発チーム 金子 知寛氏
都市ガスとプロパンガスそれぞれの会社が合併し、両方を取り扱う珍しい体制となった同社には、グループ全体で事業課題や組織課題に対してミッションを掲げて提案する「サーラクオリティ」という取り組みがある。毎年全社員が1件以上エントリーするのがルールになっており、金子さんは、2020年に5,300件のエントリーの中から優秀賞に選ばれたこともあるのだとか。
金子さん: 入賞を狙うというよりは、普段疑問に思っていることがあったら実験的にやってみるのが好きなタイプなんですよ。当時澤田さんの直属の部下だったのですが、業務の中で「こうしたらいいのではないか?」という提案に対してどんどんチャレンジさせてもらえましたね。
無駄な移動時間を減らし、工事管理業務の効率化を図る
「サーラクオリティ」のように誰でもチャレンジができる風通しの良い取り組みにも表れている通り、事業課題や組織課題を改善していく企業風土が同社には醸成されている。そして合併前から工事管理業務の効率化や社外の協力会社とのコミュニケーション課題の解決のためにDXに取り組み、2019年にANDPADを導入するに至った。
金子さん: 営業が受注した案件を工事完了まで進めていくのが本来の設備工事チームの役割。ですが、業務量が多くやりきれないということで、営業も一部の現場は工事管理業務まで担当しなければなりませんでした。そのため、営業が本来営業活動に充てるべきリソースを最大限活かすことができない状況に。これまで、図面変更があれば一枚の図面でも印刷してすぐに現場に持っていくなど、課題に対してフィジカルで解決していました。予期せぬ連絡が入って、現場に出向く必要があれば1時間かけてでも向かわなければならなかったので、営業が工事管理業務を担当するのは非常に大変。私自身もプレーヤーとして悶々としていました。こうした工事管理業務に染み出すことで発生する、非営業活動に対応する時間が、業務全体の40%ほどを占めている状態でした。
そこで、設備工事チームに異動してから、こうした無駄な移動時間を減らして本来やるべき仕事に集中できるような仕組みづくりをしたいと考えていました。ANDPAD導入前からデジタルを有効活用した業務効率化は考えとしてもっていたので、解決策を模索しました。
グループ会社が先行してANDPADを導入したことを受け、工事管理業務にANDPADを活用できないかと、当時の支店長から澤田さんに打診があった。当時、まさに社用携帯をスマートフォンに切り替えるタイミングだった。
澤田さん: チームメンバーそれぞれ課題に感じていたことは異なりますが、当時工事管理部門のリーダーの立場としては協力会社さんとの共有ツールが欲しかった。従来は協力会社さんとはFAXと電話でやりとりをしていました。社内ではネット環境が整備されているのに、社外になるとそういうツールがなく、やりとりがスムーズにできていなかったんです。まずそこが一番ANDPADに期待していたところですね。
こうして、社外の協力会社とのコミュニケーションにおける課題解決と、工事管理業務のうち40%を占めていた無駄な移動時間を削減して業務効率化を図るために、同社はANDPADを導入した。
Vol.2では、ANDPAD導入にあたり社内外へ浸透させるために行った取り組み、ANDPAD導入後の変化について深掘りしていく。
URL | https://www.salaenergy.co.jp/hamamatsu/ |
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代表者 | 代表取締役 諏訪 博 |
設立 | 2019年7月1日 |
所在地 | 〒435-0044 静岡県浜松市東区西塚町200 |