〜後編〜人生の重要な転機に寄り添い お客様の感動をイノベーションする

  • 解体工事

宗守重泰氏
株式会社宗重商店
代表取締役

1939年に宗守德太郎氏が創業し、長きにわたり解体業を主業としてきた株式会社宗重商店。2007年に代表取締役に就任した宗守重泰氏は、「感動イノベーション。」というビジョンを掲げ、解体業をサービス業化させるべく、解体業から派生した住環境のあらゆるシーンに寄り添ったサービスを展開してきた。現在はリサイクル事業、不要品事業、リユース事業、海外事業、幼児教育事業、協同組合事業、不動産事業と多岐に渡る事業展開を行なっている。従来の業界のイメージを変え、地域のお客様に愛される存在となるために、一貫して大事にしてきたのは「人」だ。後編では、宗守氏に、共に働く人々に対する想いや、2021年スタートさせたリブランディングについて伺った。

お互い対等な立場であることで 新規事業を生み出す風土が生まれる

「社員さんは、もっといい会社になるために力を貸してくれる大切な存在。社歴や年齢を問わず、それぞれの役割によって成り立っています。だから、何かを決める時は、私の独断や多数決などで決めないように心掛けています。新規事業を始める時は、まず起案してみて、やってみたいと言ってくれる人に任せてみる。幼児教育事業やリユース事業などもそうやってスタートしてきました。新規事業は産みの苦しみはありますが、解体業だけでは味わえない達成感がありますし、成長にも繋がりますからね」

また、社員や取引先などへの敬意は、言葉にも表れている。

「昔は、下請け、孫請けと呼ばれてぞんざいに扱われることも珍しくはありませんでした。だからこそ、私はその言葉は絶対に使わないし、社員さんにも使わせない。社員さんのことも従業員とは言わず、「社員さん」と呼ぶと決めています。役割が違うので平等ではないですが、人としては対等ですし、社員さんがいてくれないと仕事が成り立たないですからね。それは社外に対しても同じことで、お互い対等な立場だと思って対峙しています」

その想いを社外パートナーである協力会社や職人に伝える場として、2020年はコロナ禍で中止となったが、年に一回、協力業者を招いてBBQ大会を開催している。

「普段は仕事の責任上注意しなくてはいけないこともありますが、日ごろの感謝の気持ちを込めて、社員全員でもてなしています。この想いを社員さんに伝えられる場でもあって、チームとしての一体感が生まれますね」

ANDPADを活用して 密を避けて、密なコミュニケーションを

お互いを尊重し合い、アットホームな雰囲気の同社だが、社内コミュニケーションで工夫されていることについて伺った。

「コミュニケーションはとても大事。「密は避けても、コミュニケーションは密に」というのが私の考えで、実は、ANDPADが非常に役立っていると感じています。ANDPADを導入してから、その日一日の現場の進捗状況の報告をANDPAD上で行うことで帰社しての夕礼が不要になり、その分早く退勤できようになりました。

一方で、コミュニケーションと情報伝達や業務連絡は別物ですから、生産性や効率ばかりを求めてしまってはダメ。会社はそれぞれ個性をもった人で構成されていて、お互いの人柄が分かり合えているからこそ生まれる会話や言葉の選び方というものもあります。情報伝達という観点では、ANDPADを有効に活用できていますが、会社の風土をつくるところには成り代わらないと思うので、今後もデジタルとアナログの両方をバランス良く使い分けて、密なコミュニケーションを深めていきたいですね」

解体業のプロフェッショナルとして 原点回帰する「解体道」

今まで、「解体」という言葉を敢えて使わずにブランディングを行い、さまざまな商品・サービスがパズルのピースのように埋まっていくことで、地域に愛される存在になった同社だが、2021年1月から、「解体道」というスローガンを掲げ、リブランディングをスタートさせた。今、改めて解体業と向き合う理由とは、何か。

「2020年、コロナ禍で人と物の流れが止まるという経験は、ずっと生業としてやってきた解体業があったことで、これだけ多くの関連事業を川上から川下に展開できるようになったのだと改めて実感する機会にもなりました。そして、やっと思い描いてきたものが形になってきた今だからこそ、原点回帰して解体業をより強く、より太くしていく必要性を感じたのです。解体業のプロフェッショナルとして、技だけでなく心も極めていくことで、地域のお客様に解体業者をより身近に感じてもらえる存在になりたいという思いを込めて、リブランディングをスタートしました」

「美しく」・「丁寧に」・「心を込めて」。3つのテーマには、それぞれ8つの行動指針があり、目指すべき人物像を掲げている。あくまで解体は一つの手段やきっかけであり、目的ではない。解体を通じてお客様の不安を解消し、笑顔にしていくための企業であるための宣言となっている。

「解体道」の3つのテーマに紐づく行動指針

こうした行動指針の策定と併せて2021年の具体的な目標として、ヒューマンエラーによる物損発生件数の昨対比での減少を同社は掲げている。
同社ではこの目標達成を目指しKY活動(予防措置)の実施徹底と実施品質向上に取り組んでいる。

具体的にはANDPADの[報告]機能を用いて、毎日の現場朝礼終了後にKY報告を実施。その内容を上長や管理者が確認し<本日の作業目標>とそれに対応する<想定される危険・災害>が正しく報告されているかをレビューし、KY報告に不足があればANDPADチャット上でコメントを返す、という取り組みだ。

ヒューマンエラーによる物損発生件数の昨対比での減少を目指した同社のこの取組みの実現に伴走する形で、現在同社とアンドパッドではユーザー表彰施策である<ANDPAD CUP>を進めている。年間を通じたKY活動とANDPADの活用を測定し、12月に表彰を行う予定だ。こちらについては後日レポート記事をお届けする。

地域に愛される存在へと成長を遂げた今、祖父の代から受け継がれてきた「解体道」にもう一度立ち戻り、解体業の価値向上を目指す宗守氏。先述のANDPAD CUPの取り組みも一端に、解体業をサービス業化させることで業界のイメージを払拭し、胸を張って次世代にバトンを繋げる業界にすべく、宗重商店の「解体道」はこれからも続く。

株式会社宗重商店
https://munejyu.com
〒920-0342
石川県金沢市畝田西1丁目112番地
代表取締役 宗守重泰
創業 1939年3月1日

取材編集:平賀豊麻
ライター:金井さとこ