〜後編〜顧客満足度98%!主客一体体制を実現するためのDXへの挑戦 / 職人目線を徹底した、社外業者とのコラボレーションによって実現

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毛内 將元氏
株式会社HOUSEinnovation 代表取締役。18歳の時に地元の先輩が親方をしている塗装業を見習いとして手伝うようになり、塗装職人の道へ。セールスのスキルを学ぶため19歳でリフォーム会社に営業職として中途入社し、瞬く間にトップセールスとなる。翌年、新店舗の立ち上げの店長に抜擢され、セールスマネージャーに。21歳でエリアマネージャーに就任し、九州エリアを統括。その後、23歳で同社を設立。

 



福岡県を拠点に「輝く未来を創る」という経営理念を掲げ、高品質なサービスを提供している株式会社HOUSEinnovation。外壁塗装、屋根塗装を手掛ける「スターペイント」は、福岡県内にショールームを5店舗構え、FC(フランチャイズ)も展開するなど塗装業界で注目を集める存在だ。元塗装職人である代表取締役の毛内將元氏を筆頭に、職人目線で社外業者との連携を図り、提案・施工・管理まで一貫体制を構築。修繕・修理に留まらず、お客様のライフスタイルに合わせた安心で快適な住まいの実現をサポートしている。

今回は、毛内氏のインタビューを前後編でご紹介。前編では、同社を設立するまでの経緯とターニングポイント、経営理念に基づく主客一体体制の組織づくりについてお伝えした。後編では、組織規模の拡大に伴い自律的な組織体制を構築するための人材マネジメント、正確な経営判断のためのDXの取り組みについて迫る。

エントリーマネジメントを強化し、自律的な組織体制を構築

設立以来成長を続けている同社。2022年度には新卒社員28名が加わり、社員70名体制となり、事業拡大に伴い、組織規模も拡大している。現在は人員強化のため採用に注力しているという毛内氏に、同社の採用戦略におけるこだわりについて伺った。

毛内氏: 弊社は新卒採用に非常に強く、毎年約1,000名からエントリーがあります。というのも、一次面接でまず社長である私が直接学生さんと会って、エントリーマネジメントを行っているんですよ。新卒採用イベントは人事の採用担当者が対応する会社がほとんどですが、弊社は社長が登場するので、学生さんも非常に興味を持ってくれて待機列ができるほどなんです(笑)。私が直接学生さんと対話して、弊社の採用基準にマッチした方々に、順次社員と触れ合っていただくという流れで採用活動を行っています。

採用基準については、定量的な部分では実績値を見ていくものの、定性的な部分―どれだけ奉仕・貢献マインドがあるかという観点を大切にしています。人間は利己的な生き物なので、利己的になるとお客様のクレームに繋がりますし、本人も成長しない。だから、必ず学生には「何のために働くのか?」と聞いています。奉仕・貢献マインドを持っている人が「塗装が好き」、「この会社が好き」となってくれれば、入社後も高いモチベーションで仕事に取り組んでくれますし、それがお客様のためにもなって売上にも繋がっていく。そして、従業員の給料や働き甲斐にも繋がっていくことで、結果的にマネジメントコストがかからない自律的な組織をつくり上げることができるのです。だから、入口管理は自分の目でしっかり確認しています。

株式会社HOUSEinnovation 代表取締役 毛内 將元氏

正確な経営判断のためのDXの取り組み

そして、企業として成長し続けていくために、同社は3年前に生産性向上を目的としたデジタルトランスフォーメーション事業部を設立。2019年2月にANDPAD導入も含めて積極的にDXに取り組んでいる。毛内氏がDXに取り組む理由とは何か。

毛内氏: 経営判断において、感覚的な意思決定は絶対にしてはいけないことだと思っています。情熱ばかりが先走って道を踏み外してしまったり、間違っていることを間違っていないと思い込んでしまうこともあるので、しっかりとファクトベースで物事を判断するためには、数値をどれだけ正確に残すことができるかが重要。そのために必要なのがシステムだと考えているので、DXはマストですね。現場の数字が最終的に経営判断に紐付いているので、見積予算、実行予算、確定予算は全て営業が管理し、予算から5%以上ズレたら報告書を書かないといけない厳しいルールにしています。そして、実数値を見ながら的確な経営判断をするよう心掛けています。

*同社のANDPAD導入の背景や導入後の業務変化については、こちらの記事をご覧ください。

 

今後の成長戦略について

僅か5年で業界でも注目される企業へと成長を遂げてきた同社。更に事業を拡大させていくために、業績を見ながら新店舗の出店を計画していく予定だ。人材採用・育成面においても、従来は出店に合わせて採用を行っていたが、今後は人材育成のために出店することで経験を積んだ人材の活躍の場を増やし、それぞれの地域に根付いた人材を育成していきたい考えだ。

毛内氏: さらなるFC展開も検討していますが、今までの経験上、職人経験のある経営者の方などわれわれと同じようなバックグラウンドを持った会社の方がフィットしやすいビジネルモデルなので、弊社のビジョンに共感し、マインドを継承してくれる会社でないとスターペイントの提供する価値の体現はなかなか難しいと感じています。現在は、名古屋と広島の会社ともFC契約を進めているところ。今後は、社内からの独立支援もしていきたいと考えています。

また、これからの目標としては、福岡県で圧倒的シェアを獲得していきたいですね。現在5店舗ショールームを構えていますが、9店舗まで増やしていけたら。ビジネスモデル自体も、現在は戸建てにフォーカスしているので、公共施設やビル・マンションなど、ビジネス向けの事業も展開していきたいです。

組織規模を拡大するにあたり、毛内氏自らエントリーマネジメントを行う丁寧な採用戦略や人材育成に取り組むことで、自律的な組織をつくり上げている同社。また、生産性を向上させて主客一体体制を強化するためにDXにも取り組み、定量的なデータを基に的確な経営判断を行うなど、デジタルによって同社の成長を加速させている。そして、今後はそれぞれの地域に根付いた人材を育成するための店舗展開へと、同社の挑戦は続く。新たなフェーズに突入した同社の動向に今後も注目していきたい。

株式会社HOUSEinnovation
https://www.houseinnova.com
〒812-0011
福岡県福岡市博多区博多駅前3丁目28-4-203
代表取締役:毛内將元
設立:2016年1月

取材・編集:平賀豊麻
編集・デザイン:原澤香織
ライター:金井さとこ
デザイン:佐藤茜