ANDPAD AWARD 2021 ユーザー賞インタビュー / ANDPADリーダーユーザーに会いに行ってみた! /「ビルディング総合賞 社内ユーザー部門」全国第2位 編

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田口 耕嗣氏
田口設備株式会社 代表取締役。父親が設備会社を経営している影響で、大学は工学部建築学科に進学し、卒業後はサブコンに入社。独立を視野に入れて、営業職として6年間経験を積む。その後、父親が経営する設備会社に中途入社。その後2016年に独立し、同社を設立。現在は、大学施設や官公庁などを中心としたさまざまな管工事を手掛けている。



本企画では、「ANDPAD AWARD 2021」の各部門の受賞者に会いに行き、仕事へのこだわりやANDPAD活用術などを教えていただきます。今回は、「ビルディング総合賞 社内ユーザー部門」全国2位を受賞された、田口設備株式会社 代表取締役 田口 耕嗣さんのインタビューをご紹介いたします。

同社は官公庁や大学施設などの空調設備工事や給排水衛生設備工事、フロンガス回収作業などを中心としたさまざまな管工事を手掛けており、正確かつきめ細やかな仕事ぶりに定評があります。田口さんが独立された背景や、仕事に対するこだわり、ANDPADをどのようにご活用いただいているかについて伺いました。

コンプライアンスを遵守し、お客様に信頼される仕事を

――「ANDPAD AWARD 2021ビルディング総合賞 社内ユーザー部門」第2位、おめでとうございます! 受賞にあたり率直なご感想をお聞かせください。

田口さん: 大変恐縮しました(笑)。他社様がどのように使っていらっしゃるのかはよく分からないのですが、受賞について伺った時は「本当なのかな?」と思いました。日々無我夢中にやっているだけで、まだまだ使いこなせていないところも多いので、正直順位を聞いても実感が湧きませんでしたね。評価基準の具体的な数値を聞いて、少し納得感は持てるようになりました。

田口設備株式会社 代表取締役 田口 耕嗣さん(左)。株式会社アンドパッド カスタマーサクセス部 池﨑 愼之介(右)

――田口さんのご経歴と、田口設備株式会社に至るまでの経緯について教えてください。

田口さん: 父親が同業の経営者だったものですから、子どもの頃からこの仕事には馴染みがありました。大学は工学部の建築学科に進学し、卒業後はサブコンに就職したのも自然な流れでした。将来は経営を視野に入れていたので、まずは営業が大事だと思い営業職で入社しました。そこで6年間働いた後、父親の事業を手伝うように。自分自身にもお客様ができていったので、より責任感をもってお客様に対峙したいと考え、5年前に独立しました。いい意味で父親との線引きができているので、お客様も引き継がせてもらって大変感謝しています。

田口 耕嗣氏 田口設備株式会社 代表取締役

――田口さんの現在のお仕事の内容と担当されている工事の特徴を教えていただけますでしょうか。

田口さん: 役所や官公庁など行政関係の施設の空調設備工事や給排水衛生設備工事などのお仕事をいただいています。主に、研究室などの大学施設が多いですね。研究室だと特殊な空調が求められたりもするので、長年この仕事をやっていても未だに見たこともないような工事を頼まれることも。ご家庭用のエアコン工事、換気工事やシンクの蛇口の取り替えから、研究室の特殊な空調換気工事まで幅広い工事をやらせていただいています。専門性が高い工事の場合は、メーカーのご担当者に教えてもらいながら進めるなど、日々勉強し続けなければならない仕事ですね。

――なるほど。ご家庭から研究室まで管工事と言っても、非常に幅があるのですね。このような事業特性があるなかで、貴社の強みや田口さんがこだわっていらっしゃることについてお伺いできますでしょうか。

田口さん: お客様も日々お忙しく、われわれ業者への発注も大変だと思うので、少しでもお役に立ちたいという想いでやっています。なるべくお客様の手を煩わせず、ご迷惑おかけしないように心掛けています。当社にご依頼いただければ、お客様は困らず、仕事のご負担が少なくなるように対応できればと思っています。当社のことを必要だと思ってもらえるよう、かゆいところまで手が届く会社でいたいので、発注漏れによる急な案件でもお客様の状況を察し、できることはしたいと思っています。

――管工事に携わる事業者として、特に大事にされていることがあれば教えてください。

田口さん: まずコンプライアンスですね。官公庁など行政関係のお客様が多いのでそれは絶対です。使用材料、試験項目などは決まったことを守らなければなりません。細かくそのことについてご担当者様から言われることはないのですが、暗黙のルールとして信用に関わる部分だと考え、責任をもって対応しています。例えば、見積りでも必ずご依頼内容に適合する材料を選ぶのは当然で、きちんと発注した材料が納品されているかなども含めてお客様は当社に一任してくださっているので、それを裏切ってはいけないと肝に銘じています。自分自身にとっては当たり前のことで絶対守っているところですし、それより上を目指さないといけないと思っています。

ANDPAD導入時の工夫と、運用における業務の変化について

――現在のANDPADの運用に至るまで試行錯誤もあったかと存じます。貴社でご導入されてから田口さんが工夫されたことや、取り組んだアクション、また心掛けていたことを教えてください。

田口さん: ちょうど1年前くらいからANDPADを導入させていただいたのですが、みんながいい仕事ができればいいなという想いから、とにかくANDPADを早く使いこなしたくて。最初はメッセンジャーアプリ併用の運用にしていたのですが、すぐに慣れてくれた業者さんもいらっしゃいました。ある程度デジタルに適応できる人は、段取りの重要性を実感しているのでいい仕事をしてくれていると感じています。デジタルに適応が苦手な方はANDPADにもなかなか適応するのが難しいので無理にやってもらうことはしていません。もちろん、そういった方々にしか持っていない良いところがあるので、そちらを活かしたお仕事をご依頼するようにしています。

運用面を考えたら、みんなにやってもらいたいんですよ。工事に必要な情報を準備しても、一部の人にしか理解してもらえないというのはもったいないですから。例えば工程に関しては、ANDPADを使っていない業者さん分の工程についても、その前後工程の業者さんが確認するのに必要なのでANDPADに入れています。その上で、使っていない業者さんには別途、工程について連絡をしているので手間もかかります。ANDPADを使ってくれればそれをしなくて済むので、使っていない業者さんに対してもっとデジタルの運用に介入してもらえるようアクションしていけたら、とも思っています。

――チャット、資料、工程表の作成について26万人(2021年6月末時点)のANDPADユーザーの中でも非常に多くご活用くださっています。しかも代表者様自らが現場に立ちながら、そして営業もなさっている中でこうした日々の行動が表れ出ている実績には大変感服致します。そこでお伺いしますが、ANDPAD導入後になにかメリットとして感じられることや仕事におけるポジティブな体験変化はございましたか。

田口さん: ANDPADの工程表を使うようになってから、いろんな作業を合理化できたと思います。それから、今まではそれぞれの業者さんは担当部分の工程の前後の流れが分からなかったので、自分の工事のことしか考えることができていませんでした。「工事が終わらないから、もう1日作業日がほしい」と言われたりすることもあったのですが、ANDPADで全体の工程が見えるようになってからは、ビッチリと工程が詰まっているのを見て前後の工事を意識して工程通りのスケジュールで終わらせてくれるようになりました。次の工程の業者さんについての質問をしてくれたりと、気にかけてくれるようにもなりましたね。

発注書作成も、従来は手書きのものをFAXや電話で業者さんに共有していました。一つの工事でもたくさんの業者さんが関わっているので、同じことを何度も繰り返して非常に時間がかかりましたし、途中で内容が変わってきたりすると整合性が取れなくなってしまったりと、品質面で課題を感じていました。ANDPADで情報を一元管理できるようになってからは、私がANDPADにアップした情報を業者さんに確認してもらう運用に。途中で内容が変更されても経緯が分かるので、周知の意味でもすごく助かっています。

まだ一部紙で残しているため、以前と同じ工数がかかっているところもあります。商社さんはANDPADに入っていないので、個別にやり取りをしているのですが、そこでのやり取りとANDPAD上での業者さんとのやり取りでダブルチェックができています。商社さんごとに金額が違うので誤って他社の金額を共有してしまわないよう、書面の方には金額を記載し、ANDPADには金額が記載していないものをアップしてリスクヘッジをしているのですが、将来的にはANDPADに集約していきたいですね。

また、以前は、毎日夕方になるといろんな業者さんから翌日の工事についての確認の電話がかかってきて、その対応に追われていたのですが、今はそれぞれの業者さんがANDPADを見て翌日の現場の場所や時間を確認してくれているので、電話は劇的に少なくなりましたね。

――ありがとうございます。電話が頻繁にかかるとそれだけで業務の手は止まりますし、思考も中断してしまいますよね。ANDPADを導入したことで電話が劇的に減ったのも、業者さんが電話をしなくとも知りたい情報を取得できるように、田口さんがしっかりANDPADに情報を入力されたことの賜物だと思います。



――より具体的な業務内容についても深掘りさせていただきたいのですが、田口さんの普段の一日のお仕事の流れを教えていただけますでしょうか。また、ANDPADをいつ、どのような目的で1日の業務の中で使っていらっしゃるかも教えてください。

田口さん: 毎朝7時に通知がくるように設定してあって、その時間になったらANDPADチャットを確認して仕事モードに切り替えます。自宅から会社まで徒歩数分なので、出社後掃除をしてから現場立会いがあれば現場に向かいます。コロナ禍になってからVPN環境を構築し、現場に出ている時に車中でもセキュアに情報が見られるように整えました。現場の合間に作業することもあります。会社に戻ってからは休憩を挟みながら作業をして、深夜1:00くらいに帰宅します。働くのが好きですし、好きな氷室京介の曲を聞いたりしながら、休憩を取りつつ、そのあたりは自由にやってます(笑)。

現在社員は妻と、もう2名の計3名おりますが、テレワークでの勤務になります。普段はチャットを使って連絡を取っていて、必要に応じて電話でコミュニケーションを取っています。

――PCのモニターが2台ございますが、どのように使い分けをされていらっしゃるのでしょうか。

田口さん: 一台はANDPADやメールなど、コミュニケーション用に使っています。ANDPADは常にカレンダー、案件、チャットを表示しています。工程部分に自分のスケジュールを入れて横断工程表で社内ユーザーを絞り込むと予定が分かるようになっています。ちょっと裏技的な使い方をしているのですが、社員がこれを見ながら私のスケジュールを把握しています。

もう一台は、Googleカレンダー、Gmailなどプライベート寄りの使い方をしています。ANDPADの予定はGoogleカレンダーに飛ばして、ANDPADは緑色、プライベートの予定は青色にしています。予定の色分けができない関係でGoogleカレンダーを併用しているのですが、ANDPADのカレンダーの色分けができるようになれば、ANDPADで完結できるのでさらに便利になると思いますね。

右側のモニターではChromeのタブを複数開き、業務で利用するANDPADなどwebアプリケーションを常に動かせるようにしている。ANDPADだけでもカレンダー画面、チャット画面など複数タブで表示し工夫されている。

最後に

――今後の貴社の目標についてお聞かせください。そして最後に同じく設備工事、管工事の事業を行う経営者の方に向けて、田口さんからメッセージをいただけると嬉しいです。

田口さん: 設立して5年が経ち、当時はお客様からこんなにもお仕事をいただけるとは想像もつきませんでした。お陰様で順調に業績を伸ばしてきていますが、自分自身のキャパシティ的に頭打ちの状態なので、どうやってそれを越えて業績を伸ばしていけるかというところが今後の課題です。現在は、私が顧客対応から現場管理までほぼ全ての業務を一人で担当しているのですが、会社としては変えていく必要があると考えています。現状は、現場を業者さんにお任せして遠隔で指示を出すことも多いので、それを極力減らすために現場管理者も採用していけたら。業者さんに作業について対面で説明したり、何かトラブルがあればすぐにお客様と話ができるよう、なるべく現場管理者が立ち会える体制にしたいですね。素直な心と運転免許があれば、業界未経験でも構いません。業務そのものは経験を積めばできるようになりますからね。ANDPADを活用した業務効率化を図ることで、こうした採用面などの人的資源の確保を成し遂げ、業績を伸ばし、持続可能な組織にしていきたいですね。

メッセージとしては、まず一番は、今までにないやりとりがANDPADによって実現するということですね。業者さんへの周知の部分で言えば、何回も同じような連絡をしていたのがANDPADを使えば1回で済みますし、全体の流れが工程表で掴めて関係者全員が把握できます。電話などのマンツーマンのコミュニケーションでは気づかない部分も、チャットは関係者全員が見てくれているので安心です。いろんなツールを試してはみましたが、ANDPADが一番いろいろな繋がりを生み出せるツールだと思いますので、ぜひご活用いただきたいですね。



田口様とお打合せをのなかで常々感じていることは、より「いい仕事をする」ために、ANDPADで何ができるかを考えるという意思、そして、新しい道具やその運用改善に、いつでも胸襟を開いて向き合われる明瞭なスタンスです。

今回のインタビューに際し、初めて本社にお伺いし、ANDPADのご運用だけでなく設立の経緯など深いお話を伺いました。特に運用面以外については、そのほとんどが初めて聞くお話ばかりでしたが、不思議と納得感もあるものでした。冒頭に記載した、「いい仕事」のための意思も、新しい事物へのフラットで明瞭なスタンスも、それらはそのまま田口設備様としての日々の仕事に繋がっていて、社員の方の中にも通奏低音的に響いているのだと感じます。

ひとりの担当として、あるいは会社として、微力ながらそこに寄与できたとするならば、それはきっとカスタマーサクセス冥利に尽きることです。

田口設備株式会社
https://taguchi-setsubi.co.jp
〒158-0082
東京都世田谷区等々力7丁目12-15
代表取締役:田口 耕嗣
設立:2016年

取材・編集:平賀豊麻
編集・デザイン:原澤香織
ライター:金井さとこ
デザイン:安里和幸
カスタマーサクセス:池﨑愼之介