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城南産業|栃木県全域に対応! 豊富な在庫ストックで地域の暮らしの困りごとを解決

~前編~ANDPAD AWARD 2023 ユーザー部門「ベスト受発注ユーザー賞~請負~」3位/受賞ユーザーインタビュー

目次

  1. 異業種から家業に戻り、3代目社長へ
  2. 「城南産業にならあるかもしれない」豊富なストックが強みになる理由

ANDPADの利用状況をデジタルにスコアリングし、ANDPADを最も使っているユーザーを表彰するANDPAD AWARDのユーザー部門。今回インタビューしたのは、日々ANDPAD受発注を通じて請負側の業務を行い、最もANDPAD受発注を活用したユーザーに贈呈する「ベスト受発注ユーザー賞~請負~」3位を受賞された、城南産業株式会社 川俣真也さんだ。

城南産業株式会社は、栃木県全域を対象に住宅設備と関連資材の卸販売を手がける総合商社。前編では、今年3代目社長に就任した川俣さんに、家業に戻られるまでのお話と、同社の強みとしてHPでも謳っている「納品力」について伺った。

 

異業種から家業に戻り、3代目社長へ

──この度は、ANDPAD AWARD 2023 ユーザー部門「ベスト受発注ユーザー賞~請負~」全国3位受賞、おめでとうございます! 

川俣さん: ありがとうございます。

──対応された件数の多さもさることながら、「発注を受けてから請負承認までの平均対応日数」や「検収完了から請求ボタンを押すまでの平均対応日数」がいずれも1日以内と、非常にスピーディーな対応をされていることも、今回の受賞につながりました。

川俣さん: 私自身、「必ず1日以内に対応しよう」と意識していたわけではないので、まさかこのような評価をいただけるとは思いませんでした。いつの間にかANDPAD受発注で操作することが習慣化していたようです。基本的に、受発注の対応は事務所のPCで行うようにしているので、朝出社したときや、お昼に帰ってきたときに、その都度処理している形ですね。

城南産業株式会社 代表取締役 川俣真也さん

──貴社で請け負っている仕事のうち、ANDPADを使うものは何割ぐらいあるのでしょうか?

川俣さん: だいたい2割程度でしょうか。それでも、かなり便利になった実感はあります。以前は電話対応がメインでしたので、何度も電話がかかってくると、優先順位を見失って迷惑をかけてしまうこともあったんです。相手のタイミングで連絡が来る電話と違って、ANDPADはこちらのタイミングで仕事を組み立てられますし、たとえ抜け漏れがあっても後から確認ができます。個人的には、かなり重宝していますね。

──お役に立ててなによりです。川俣さんは、2024年2月に城南産業の3代目として代表取締役に就任されましたが、もともとは違う会社に勤められていたと伺いました。

川俣さん: そうですね。城南産業は祖父が創業した会社で、私が大学を卒業したときは父が代表を務めていたのですが、私自身は「一度、外で働きたい」という思いがありまして。新卒で食品の卸売会社に入社して、5年ほど勤めました。そのあと結婚を機に、「身を固めるなら」と城南産業に入社したんです。28歳で入社して、今39歳なので、入社12年目ですね。

立場柄、いろいろなお客様から、以前はどんな仕事をしていたのかよく聞かれるんです。「なぜそんな関係ない仕事を?」と驚かれることもあります。ただ、代表就任にあたってご挨拶に回ったとき、自分と同じように家業を継いだ2代目3代目の方々と話してみると、「実は自分も過去に異業種を経験していて」という方が意外と多かったですね。

──現在、社員は何名いらっしゃいますか?

川俣さん: 私を含めて29名です。私の入社後に入った社員より、先代からの社員のほうが圧倒的に多いですね。

──川俣さんは中途入社から3代目社長になられたわけですが、ベテランの社員から信頼を得ていく過程ではご苦労もあったのではないでしょうか。

川俣さん: そこはあまり気にしないようにしています。もちろん、社長の座でふんぞり返っているわけではなくて、認められていようがいまいが、会社を継いだのは自分ですし、できることを粛々とやるしかないなと。これまでお付き合いした方々を振り返ってみると、人の上に立つ人ほど、謙虚さや優しさを持ち合わせているように感じるんです。ですので、自分もそうした方々の姿勢を見習って、謙虚でいるよう心がけています。

 

「城南産業にならあるかもしれない」豊富なストックが強みになる理由

──貴社の事業内容について、改めて教えてください。

川俣さん: ガス機器や石油機器、空調機器などの住宅設備と関連資材の卸販売を行う、生活環境作りの総合商社です。新築やリフォームをはじめ、機器交換なども対応しています。機器の納品だけでなく機器の取付工事までを含めた材工でのお仕事も請け負っており、キッチンや風呂場は9割近くが材工での受注です。

川俣さん: 組織体制としては、社員の約半数が営業で、あとは配送や業務、在庫管理などに人員が分かれています。商材が多く、営業には幅広い商品知識が必要です。そのため、営業への配属は、在庫管理や業務を年単位で経験してからするようにしています。営業として活躍するまでには5〜6年かかりますが、客先でわからないことが少なくなるため、定着率も高いですね。

──1日にどれくらいの案件があるのでしょうか。

川俣さん: 閑散期の夏場は1日10件もいかずに終わることもありますが、忙しいときは20〜30件は現場を回ります。新築の場合は先の需要が見込めるのですが、それ以外に「給湯器が壊れたから交換したい」といった、急に連絡が来るものもあり、稼働が読めない部分もありますね。

──材工の依頼があった際は、お取引先様から図面などが送られてくるのでしょうか?

川俣さん: メールで図面のPDFが送られてくることもあれば、FAXで送られたり、口頭で伝えられたりなどさまざまです。商品カタログの該当商品をマルで囲んで、その写真だけが送られてくる場合などもありますね。納品した商品が現場に入らなかった……というトラブルを避けるため、不安を感じた時には現調に行き寸法を見ておくこともあります。ただ品物を右から左に流すだけではなく、こうした付加価値を提供するからこそ、お客様に必要とされる存在になれるのだと思っています。

──対応されているエリアは、栃木県全域ですか?

川俣さん: そうですね。栃木県で「県北」と呼ばれる那須から、「県南」と呼ばれる小山や佐野、足利までカバーしてます。片道2時間くらいかかるところもありますね。

──「せっかく遠くの現場まで来たのに、行ってみたらまだ施工できる状態ではなかった」というトラブルもよく聞くのですが、そういったこともあるのでしょうか?

川俣さん: 以前はありましたが、今はかなり減りました。現場の管理がおざなりになってしまう会社が、仕事を受注できなくなってきているのかもしれません。

この業界は、ぶっきらぼうだったり、口が悪かったりする人が、昔から多かったじゃないですか。それがここ数年でだいぶ減っている印象があります。恐らく、エンドユーザーが若くなってきたことで、知識や技術があれば態度がぶっきらぼうでもよい、とはいかなくなっているのではないかなと。現場管理の仕事であったとしても、接客態度も一定以上のものが求められるようになってきているのではないでしょうか。

川俣さん: 建築の需要が豊富にあったころは、半径10キロ以内に仕事があり、知り合いや近場のお客様を相手に商売をしていたと思うんです。ところが、建築の需要が減ってきたことで、より広い範囲で仕事をする必要が生まれ、知り合いではない人がお客様になってきた。そうなると、職人さんにもコミュニケーション能力が求められます。「コミュニケーションができなくても技術さえあればいい」という時代から、変わってきていますよね。

──これまでのやり方が通用しない時代になってきたわけですね。業界が変化するなか、城南産業の強みはどこにあると考えていますか?

川俣さん: 去年倉庫を新設して、計4箇所の倉庫に在庫をストックしています。物流業界で「2024年問題」の影響が現れてきたいま、「欲しいものがすぐ手に入らない」という状態になったとき、在庫が豊富にあることは大きな強みになると考えています。

2024年3月に新設した倉庫。

川俣さん: また、地域の困りごとに細やかに対応できることも、強みのひとつです。県北エリアは準寒冷地であり、冬場は配管が凍結して給湯器が壊れてしまうことも少なくありません。私たちが主にストックするのは、汎用性が高いボトム機種(現行機種よりグレードが下の機種)ですので、こうした緊急時にすぐに対応できます。

城南産業は、もともと燃料店を相手に商売をしてきた会社ですので、お客様にはガスや石油を扱う会社も多いんです。ですので、緊急の際には「城南産業にならあるかもしれない」と、よくお問合せをいただいています。

 

倉庫内に豊富にストックされた在庫は、城南産業の強みであると共に、「地域の皆さんのためのもの」と川俣さんは話す。緊急時にすぐに届けられる体制を整えているのは、親子3代にわたり地域に根ざした企業としての矜持と言えるだろう。後編では、トップユーザーである川俣さんがANDPAD受発注をどのように利用されているのか、また招待を受けてANDPADを利用する立場からどのような変化が生じているのか、詳細を伺った。

 

城南産業株式会社
URLhttps://www.jounan-s.co.jp/
代表者代表取締役 川俣 真也
設立1973年
本社栃木県宇都宮市台新田1丁目18-9
取材・編集: 平賀豊麻
編集: 原澤香織
執筆: 井上マサキ
デザイン: 森山人美・安里和幸
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