文字サイズ

風越建設|自身のスキルアップと後輩指導。ANDPADで築く2つの成長~前編~

ANDPADで変わる日々の業務。豆図作成60分がAI活用で半減

目次

  1. 建設の道を選んだ理由とは?風越建設での成長とキャリアプラン
  2. 若手の成長を加速!風越建設が誇る手厚い教育体制とキャリアパス
  3. ANDPAD豆図AIキャプチャーによる時短効果

ANDPADの利用状況をデジタルにスコアリングし、ANDPADを最も使っているユーザーを称賛する「ANDPAD AWARD」のユーザー部門。本記事では、「ベスト黒板ユーザー賞」3位を受賞した風越建設株式会社の渡部 連太朗さんに話を聞いた。

風越建設は、創業40周年を迎える横浜の総合建設業だ。新築マンションをメインに、戸建住宅、オフィス、店舗、工場など幅広い建築物の建設を手掛け、近年ではリノベーションやホテル建設、さらには自社で設計部を持ち、独自の技術開発にも積極的に取り組むなど、多角的な事業を展開している。特に、若手人材の育成に力を入れており、新卒採用を継続的に行い、充実した教育体制を整えている。

今回「ベスト黒板ユーザー賞」を受賞した渡部さんは、高校で建築を学び、2021年に新卒で風越建設に入社した、今年で5年目の若手現場監督だ。現在は安全管理と工程管理を主な業務とし、ANDPADの「豆図AIキャプチャー」を活用することで、写真管理業務の効率化を実感している。

前編では、渡部さんが建設業界に足を踏み入れたきっかけや風越建設の若手育成への取り組みついて紹介する。

 

建設の道を選んだ理由とは?風越建設での成長とキャリアプラン

──ANDPAD AWARD 2025 ユーザー部門 「ベスト黒板ユーザー賞」3位受賞おめでとうございます!まずは、渡部さんについて教えてください。

渡部さん: 2021年に新卒で風越建設に入社し、2025年で5年目になります。これまでに4つの現場を経験し、現在は現場係員として主に安全管理と工程管理を担当しています。

──建設業界に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

渡部さん: 高校で建設科があったので、そこで建築を学んだのがきっかけです。高校には建設科の他に電気科、デザイン科、機械科があったのですが、元々建築に興味があったので建設科を選びました。高校の校舎自体が10階建てで、実習棟もあるくらい設備が充実しており、そこで基本的な建築知識を学んだり、図面を描いてみたり、実際に物を作ったりと、実践的な経験を積むことができました。鉄骨を組んだり、木材を加工したりもしましたね。

実は、小学2年生から野球を続けていたので、公立ながら野球に力を入れている高校だったことも、その高校を選んだ理由の一つです。高校の同級生の約6割は卒業後、建設業界に進んでいます。

風越建設株式会社 建設事業部 渡部 連太朗さん

──風越建設様はどんな会社でしょうか?

渡部さん: 当社は、1985年11月25日創業で、2025年には40周年を迎える横浜の総合建設業です。主な事業内容は総合建設業として建築・土木・企画・設計・請負、リフォーム・リニューアル、そして不動産業として不動産売買・仲介・賃貸を行っています。

戸建住宅やマンション、オフィス、店舗、工場などの幅広い建築物の建設に加え、造成工事も手掛けています。また、リフォームやリノベーション工事の施工、建築物の設計・監理にも携わっており、自社で不動産を所有し、不動産の建て替えや遊休地の有効活用といった不動産再生事業にも取り組むなど、多角的な事業を展開しています。

渡部さん: 建設事業部では、建物自体はマンションをメインに手掛けています。対応エリアは東京と神奈川が中心で、最近では相模原の方にも現場があります。年間で30〜40現場が並行して稼働しています。事業部は第一から第三まで分かれていますが、社員の所属は固定されていません。いろんな事業部の現場を回ることで、多様な経験を積めるようになっています。事業部の違いは主にお客様と統括部長の違いで、第一、第二、第三のどの事業部になってもマンションを作ることは変わりありません。

──貴社HPを拝見すると、マンション以外にホテルの施工実績もありますね。

渡部さん: はい、2025年からはマンション以外の分野にも力を入れていこうという方針があり、最近では新しい現場でホテルを1件施工中です。現在、全体の8割は新築マンションがメインですが、残りの2割でリノベーション、アフターサービス、不動産事業も手掛けています。

 

若手の成長を加速!風越建設が誇る手厚い教育体制とキャリアパス

──渡部さんが感じる貴社で働くやりがい、魅力はなんでしょうか?

渡部さん: 入社当初は大変だと感じることも多かったです。しかし、建物が完成した時、特に躯体だけでも上棟して全てが建ち上がった時には、一から見てきた分、大きな達成感があります。「これだけ頑張っていれば、こんなすばらしいものができるんだな」と毎回感動します。

──貴社には、渡部さんのような若手社員の方が多いのでしょうか?

渡部さん: 当社の年齢構成としては、20代と50代以上が多く、30代〜40代の中間層がやや少ないかもしれません。しかし、最近は若い社員が積極的に入社してきており、活気があります。私の同期も6人いますね。新卒採用はもう10年くらい継続して行っており、毎年平均で4〜7人くらいが入社しています。まだ現場では顔を合わせる機会がありませんが、今年も新入社員が4名入社しました。

渡部さん: 教育体制については非常に手厚いと感じています。入社後はまず都内の施設で2週間研修を受け、その後現場に配属されます。基本的には所長や主任といった近い年代の先輩社員と一緒に組まれることが多いです。

現場配属後も、継続的に研修機会があります。例えば、2カ月に1回「係員会議」というものがあり、3年目から5年目の社員が一堂に会して近況報告や情報交換を行っています。新入社員向けには、1年目と2年目で月に1回「勉強会」が設けられ、まだ知識が浅い部分を補うための学習機会が提供されています。6年目以降になると「主任会議」があり、ここでも近況報告や現場での新しい発見、意見交換が活発に行われています。会社全体で教育に力を入れていると感じます。

──現在の現場で、渡部さんの1日の仕事の流れを教えてください。

渡部さん: 朝7時半に出社して、8時には朝礼に参加し、職人さんへの指示出しを行います。その後、10時には現場を巡回し、お昼前には各職長と翌日の打ち合わせを済ませます。午後1時からは現場事務所に戻って、図面の確認や工程の修正などの作業を行いますね。そして14時には再び現場を巡回し、17時には現場を閉めて帰宅するという流れです。会社としても週休2日を目指しているので、残業はほとんどありません。

──今の現場には慣れましたか?

渡部さん: 現場ごとにやり方が変わる部分もあるので、毎回学びながら取り組んでいます。現場の配属先は、各自の住んでいる場所や本人の経験によって考慮されています。所長をはじめ、職人さんなどさまざまな人と出会うことで、「こういうやり方もあるのか」と新しい発見があり、それを自分のものにしようと常に意識しています。

──貴社HPには、入社して1〜3年目、4〜7年目、8年目以降と細かくキャリアプランが示されていました。

渡部さん: 当社のキャリアプランは明確に示されており、大体そのキャリアパスに沿って皆が成長していきます。現在、所長は30名近くいますが、所長になるのは早くて8年目から10年目くらいです。先輩方のなかには、自分と同じように新卒で入社した方で所長になった方もいらっしゃるので、自分のキャリアプランを具体的にイメージしやすい環境だと思います。

また、会社としては資格取得の支援にも力を入れています。昨年から制度が変わり(※)、19歳から一級建築施工管理技士の一次試験(学科)が受験できるようになりました。会社としても「どんどん資格を取ってほしい」という方針なので、資格勉強に対して様々なサポートがあります。

(※)参照:「1. 令和6年度以降の技術検定制度概要(改正概要)」国土交通省
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001609319.pdf
 

ANDPAD豆図AIキャプチャーによる時短効果

──ANDPAD AWARD 2025「ベスト黒板ユーザー賞」3位受賞おめでとうございます。渡部さんは、特に「豆図AIキャプチャー」を活用いただいていると伺っています。 

渡部さん: ありがとうございます。ANDPADを使っていたのは、一つ前の分譲マンションの現場でした。その現場では配筋撮影の際に「豆図AIキャプチャー」を積極的に活用していました。

ANDPAD導入以前は、別の写真管理ツールを使っていました。そのツールの場合、豆図付き黒板を作成する際に、PDF図面の中から必要な部分を一つひとつ自分でカットし、フォルダに保存し、さらに黒板に入れる際も再度選択するという手順が必要でした。これには非常に手間と時間がかかり、黒板作成だけで1時間ほど要していました。

──ANDPAD「豆図AIキャプチャー」を活用されてからはどのような変化がありましたか?

渡部さん: 豆図AIキャプチャーに関しては、ものすごく便利だと感じています。別のツールと比較すると、ANDPADの豆図AIキャプチャーを使うと、30分もあれば黒板作成が終わります。ある程度の作成はAIに任せて、多少の修正をするだけで済むので、それだけで作業時間が劇的に短縮されました

渡部さん: 現在担当している現場は配属されたばかりなので、別のツールを使っていますが、ANDPADの便利さを実感しているので、キリのいいタイミングでANDPADに切り替えようと相談する予定です。会社としてもANDPADを使っていこうという方針なので、今後さらに活用が広がることを期待しています。

 

前編では、高校で建築の道を選んだ渡部さんが、風越建設に入社し、若手現場監督として成長を続ける過程に焦点を当てた。風越建設が新卒採用と手厚い教育体制を通じて、若手社員のキャリア形成を強力に支援している実情が明らかになった。また、ANDPADの「豆図AIキャプチャー」を活用することで、大幅な時間短縮と作業品質の向上を実現していることがわかった。後編では、ANDPAD黒板の具体的な活用方法や、14,400枚に及ぶ写真の効率的な管理術をさらに深掘りしながら、渡部さんがANDPADを通じて後輩の指導にどのように活かしているか、そして今後のキャリアビジョンやANDPADへのさらなる期待についても紹介する。

風越建設株式会社
URLhttps://www.fuetsu.co.jp/
代表者代表取締役 出川 久
設立1986年
本社神奈川県横浜市中区相生町3丁目56番地1 KDX横浜関内ビル11階
企画・編集: 平賀豊麻
取材・編集: 原澤香織
執筆・編集: 田中萌菜
デザイン: 森山人美、岩佐謙太朗
リンクをコピー
Facebook
X
RELATED関連記事
風越建設|自身のスキルアップと後輩指導。ANDPADで築く2つの成長〜後編〜
リアルタイム連携で現場が変わる!ANDPADが実現する効率的な現場運営とコミュニケーション
仲本工業|DXによる大型現場の品質向上、そして若手成長へ〜後編〜
業務負担が大幅軽減! 繁忙期を乗りきるためのANDPAD図面活用法
仲本工業|DXによる大型現場の品質向上、そして若手成長へ〜前編〜
コミュニケーションとDXの両輪で現場を学び、仕事を楽しむ
NSリノベーション|大規模マンションのリノベでも安心! ANDPAD黒板で工程管理を効率化し、監督の働き方を変える
〜後編〜ANDPAD AWARD2023ユーザー部門「ベスト黒板ユーザー賞」3位/受賞ユーザーインタビュー
日建建設|福岡の地場ゼネコン日建建設の若手社員が、大型現場でANDPAD黒板を活用
ANDPAD AWARD 2023「ベスト黒板ユーザー賞」1位/受賞ユーザーインタビュー
「ANDPAD黒板」を使いこなす若手社員が業務標準化を牽引!
ANDPAD AWARD2022「ベスト黒板写真出力賞」1位/受賞ユーザーインタビュー
  1. ホーム
  2. ゼネコン・オーナー
  3. 風越建設|自身のスキルアップと後輩指導。ANDPADで築く2つの成長~前編~
  1. ホーム
  2. ゼネコン・オーナー
  3. 風越建設|自身のスキルアップと後輩指導。ANDPADで築く2つの成長~前編~