ANDPADの利用状況をデジタルにスコアリングし、ANDPADを最も使っているユーザーを称賛させていただくANDPAD AWARDのユーザー部門。本記事では、「ベスト図面ユーザー賞」1位を受賞した株式会社仲本工業の長田幸さんにお話を伺った。
株式会社仲本工業は沖縄市に本社を構え、沖縄県を中心に、学校・交通広場などの公共施設、老人ホーム、病院、空港ターミナルなどの建設および土木工事や鉄骨工事を手掛ける。沖縄県のインフラ整備の発展に貢献してきた同社は、最新の設備投資やDXにも取り組み、成長を続けている。そんな沖縄有数の総合建設会社に2023年に新卒で入社した長田さんは、現場管理業務においてANDPAD黒板とANDPAD図面を活用してくださっている。長田さんのような若い人材が建設業へ入社したきっかけや、大型現場での係員業務、ANDPAD導入による黒板作成や是正管理の効率化、そして今後の展望など、特に若手の人材確保、業務改善、ANDPAD活用術を求める方の参考となるリアルな声をお届けする。
大型現場のやりがいを感じられる、福利厚生も充実の老舗地場ゼネコン
──ANDPAD AWARD 2025 ユーザー部門「ベスト図面ユーザー賞」全国1位の受賞、おめでとうございます! この度、受賞されたご感想をいただけますか?
長田さん: ANDPADは、入社して初めて配属された現場の写真撮影や是正管理に使っているのですが、全国1位になるほどANDPAD図面の機能をたくさん使っていたとは、驚きました。
──長田さんは現在(※)、新卒2年目で、間もなく3年目を迎えると伺っています。入社してすぐの現場からANDPAD図面をご活用いただき、ありがとうございます! 人材不足が課題の建設業で、長田さんのような若い方がこの業界に興味をもったきっかけ、仲本工業さまに入社された理由を教えてください。
長田さん: もともと、大型重機がかっこよくて好きでした。高校は普通科だったのですが、建築の仕事に携わりたいと思い、建築学科のある専門学校に進みました。仲本工業を選んだ理由は、インターネットで検索すれば上位に表示されるような、沖縄県では有名な総合建設会社だったことです。大型現場を扱うので、実際に大型重機を見る機会も多いだろうという期待もありました。
──建物から建設業界に興味をもつ人は多いと思いますが、大型重機がきっかけというのも、素敵ですね。仲本工業さまは2025年で創業59周年を迎えられた、老舗の地場ゼネコンですね。年商100億円企業は国内企業の1%と言われますが、仲本工業は年商152億円(※)とのこと。沖縄県でお客様の確かな信頼を得て成長を遂げてきたことが分かります。
長田さん: 当社は、建築と土木、そして鉄骨と多くのプロジェクトを手がけた実績があり、沖縄県のインフラ整備の発展に貢献してきた会社です。設備投資に積極的に取り組んでいて、橋形クレーンやホイスト式天井クレーン、塗装ヤードでの移動式クレーン、溶接ロボットなどを導入しています。竣工したばかりの新しい建物や重機を目の当たりにしたときは、すごいなと感動しました。前は遠くから見ていたタワークレーンは、近くで見ると想像以上に大きくて、その中の梯子を上ることができるとワクワクします。
──実際に入社して働いてみて、「仲本工業のここがいい!」と思ったことはありますか?
長田さん: 20代・30代の若手メンバーが多く、活気があるところでしょうか。当社は建築部、土木部、鉄構部の3部門があり、私が所属している建築部は現在50人いて、その半数以上が20代・30代です。やはり年齢が離れているよりも同世代のほうが気軽に話しやすく、仕事がやりやすいと思います。

1966年に鉄工所として創業した株式会社仲本工業。現在では建築・土木・鋼構造物を三本柱とする総合建設業として、半世紀以上にわたり沖縄県の発展を支えている
──仲本工業さんは福利厚生や研修制度もしっかりしていますね。
長田さん: はい。資格支援制度として、資格取得予備校へ通う費用や受検費用を会社がサポートしてくれます。私も制度を利用して、建築施工管理技士を取得したいと思っています。奨学金返済支援制度もあって、若手社員の奨学金の返還を会社が給料に上乗せして負担してくれます。あと、入社してすぐ現場へ配属されるのではなく、事前に新入社員研修がしっかりあったのはよかったです。
──福利厚生の一環として、社員の奨学金返還を支援する企業は増えています。社員の経済的負担が軽減されるほか、会社としても優秀な人材を確保し、人材不足を解消する一手として注目を集めているからです。建設業においても、福利厚生や研修制度の充実は働きやすさの向上、業界の発展に必要不可欠であり、積極的に取り入れる仲本工業さんの柔軟性を感じられます。
ANDPAD活用により写真撮影・黒板作成業務を現場でスムーズに完結
──現在担当されている現場での業務について、教えてください。1年目はやはり大変でしたか?
長田さん: 今の現場には、入社後2カ月間の研修期間を経て配属されました。4,000㎡ほどのリゾートホテルで、2025年12月竣工予定です。最初は現場の清掃や写真撮影を行いながら職人さんとコミュニケーションをとっていたのですが、職人さんが話す現場用語が分からないこともよくありました。工事に確認事項があったときは、職人さんに聞かれても何と答えたらいいか分からず、先輩によく相談していました。でも、同じような質問を2回、3回とくり返し受けると、自分で判断して解決できるようになりました。そうやって業務の流れを理解していき、2年目になると、職人さんへの是正指示も自分で行うようになりました。
──現場用語も専門的な工事も初めてなのは当たり前ですが、日々の業務のなかで学び、1年でしっかり基礎を身に付けられたのですね。ANDPADはどのように使っていますか?
長田さん: 大型現場では工種ごとに担当の係員が付くのですが、私は配属された当初、杭工事とコンクリート打設工事を担当しました。その杭工事の検査の際に、ANDPAD黒板で写真を撮影していました。杭が99本あって、1本につき80〜100枚ほど撮っていたので、全部で10,000枚ほどになりました。ANDPAD黒板の写真機能は黒板を後付けできるのがとても便利です。その後、2024年10月に内装担当になってからは、ANDPAD図面を使って写真を撮るようになりました。
──最初はANDPAD黒板から使い始め、業務内容に合わせてANDPAD図面も活用されるようになったんですね。ANDPAD黒板の写真機能が使いやすかった理由を教えていただけますか?
長田さん: ANDPADの前に使っていたツールは、撮影する前にパソコンで黒板を作成しておかないといけなかったんです。事前作成もするのですが、現場で修正したいときや追加したいときもあります。仕方なく、いったん写真だけ撮影して、事務所に戻ってからパソコンで電子黒板を付け直していました。でも、ANDPADに変えてからは現場でもどこでもタブレットで黒板編集が完結できるようになって、楽になりました。
──しっかり事前準備をしても、実際の現場では予想外の出来事が発生することでしょう。そんなとき、ANDPAD黒板の編集のしやすさがお役に立つことができ、うれしいかぎりです。修正作業の経験を重ねることで、だんだん修正自体が減り、全体的な業務効率化にもつながることと思います。
2024年10月からという短期間の活用で、2024年におけるANDPAD図面のベストユーザーとなった長田さん。後編では、その活用術をさらに深掘りする。
URL | https://www.nakamoto-k.co.jp/ |
---|---|
代表者 | 代表取締役社長 仲本 豊 |
創業 | 1966年 |
所在地 | 沖縄県沖縄市美里6丁目5番1号 |