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ANDPADの利用状況をデジタルにスコアリングし、優れた活用を見せたユーザーを表彰する「ANDPAD AWARD」。今回は、「ANDPAD AWARD 2026 ユーザー部門 ベストボードユーザー賞」で全国第1位を受賞した、有限会社横川硝子建材 川西 彰さんに話を伺った。
同社は大阪に拠点を構え、社員4名で施工を担う少数精鋭の硝子施工会社である。防火硝子「ファイアライト®︎」をはじめとする特殊・高級硝子の加工・施工を得意とし、その確かな手腕と対応力で元請企業から絶対的な信頼を得ている。
受賞した川西さんは御年67歳(2026年4月の取材時点)。現場一筋の職人だったが、4〜5年前に先代社長が急逝したことをきっかけに、右も左も分からぬまま急遽事業を承継した経緯を持つ。現在は、自ら施工にあたる「職人」、現場の段取りや手配を統括する「番頭」、そして舵取りを担う「経営者」という3足の草履を履きこなすマルチプレイヤーだ。そして現場第一主義を貫く川西さんが、元請企業である電気硝子建材株式会社からのANDPADボードへの招待を機にデジタルを使いこなし、全国第1位のトップユーザーへ上り詰めた。
今回は、同社に信頼を寄せる電気硝子建材の新谷 芳基さんにも同席いただいた。「職人が高齢だからデジタルツールの導入は難しい」「昔ながらのFAXや電話のやり取りから脱却できない」と考えている方にこそ読んでいただきたい必読のストーリーである。

創業26年の硝子工事会社。現場一筋のベテランが迎えた「突然の事業承継」
──まずは、横川硝子建材の事業概要や歴史について教えていただけますでしょうか。
川西さん: 当社は2026年で創業26年目になる硝子の専門施工業者です。もともとは「ニコーガラス」という社名でスタートし、先代社長の姓が「横川」でしたので、そのまま現在の「有限会社横川硝子建材」に社名を変更して今に至っています。
──社員の方は何名ほどいらっしゃるのでしょうか?
川西さん: 私を含めて4名で、少数精鋭でやっています。年齢層でいうと、40代が2人と、あとは私と同年代の60代が1人という構成ですね。
全員が経験豊富なベテラン職人ですので、現場での打ち合わせや安全管理もそれぞれがしっかりとこなしてくれています。どうしても大型案件などで人手が足りないときには、社外の職人さんに応援を依頼して施工に入ってもらっています。

有限会社横川硝子建材 代表取締役 川西彰さん
──川西さんも職人歴がかなり長いと伺いました。ご自身の経歴と、現在の役割についても教えてください。
川西さん: 私は20歳のときに前身の会社に入りましたので、職人歴でいうともう47年になりますね。ずっと現場一筋でやってきました。以前は材料の手配や現場の手配、いわゆる「番頭」のような役割を中心にやっていたんです。
ところが4〜5年前、経理や経営全般をすべて1人で抱えて仕切っていた先代社長が急病で検査入院して、その日の夜に突然容態が急変して亡くなってしまいました。私はそれまで給与の計算や経営面なんて一切触ったことがなかったものですから、まさに右も左もわからない状態からのスタートでした。
それでも「社長が亡くなったからといって、今受けている現場や仕事を止めるわけにはいかない。とにかくやるしかない」と覚悟を決めて、銀行さんとのやり取りから見積もりまで手探りで引き継ぎ、2代目として事業を承継しました。
現在は67歳になりますが、会社の経営や全体の段取りを見つつ、現場の人手が足りないときには私自身も現役の職人として現場に施工へ行っていますよ。
──職人一筋だった川西さんが経営を引き継がれ、その後ANDPADボードを導入されることになったのですね。
川西さん: 最初はパソコンなんて触ったこともなかったですし、メールに写真を添付できるかどうかというレベルでした。それが4〜5年ほど前、元請企業様である電気硝子建材さんからANDPADボードに招待していただいたのをきっかけに利用し始めて、今では毎日当たり前のように使っています。

特殊硝子の専門施工と広範な対応エリア。現場と経営を兼ねる段取りの極意
──貴社ではどういった種類の硝子工事を行っているのでしょうか?
川西さん: 地元の工務店さんなどからご依頼いただく一般的な店舗や住宅の硝子工事も請けていますが、メインで扱っているのは、電気硝子建材株式会社さんからのご依頼で施工する、防火硝子の「ファイアライト®︎」をはじめとする特殊で高級な硝子製品です。
特定防火設備用の特殊な硝子で、火災時の高温にも消火時の急冷にも耐える非常に性能の高い商品です。マンションや店舗、大学の建物全体の硝子面、18階建ての大型ビルなど幅広い現場に施工しています。

同社の車庫。これから現場へ運ばれる硝子や在庫の硝子が置かれている。
──横川硝子建材では、月に何件ほどの現場に対応されているのですか?
川西さん: 月に対応する現場数は、細かいメンテナンスや小さな工事も含めて月間20件ほどになりますね。基本的には新築案件が8割、リフォームが2割という比率です。
工期としては1日で終わる現場がほとんどですが、内容によっては何日かかかる現場もあります。例えば、大学の校舎全体の硝子面にファイアライトを施工する案件や、18階建てのビルで100枚規模の硝子を設置するような大型案件ですね。物量が多い現場では人手も日数もかかりますし、他の業者さんの作業との兼ね合いもありますので、職人手配の段取りが非常に重要になってきます。
──対応されるエリアとしては、関西が中心となるのでしょうか。
川西さん: 電気硝子建材さんから依頼いただく案件では、関西一円だけでなく四国や鳥取まで日帰りで往復します。遠方の現場に出た日は8時の朝礼から夕方17時頃まで現場で手や体を動かし、事務所に戻ってくるのが夜の19時や20時になることもザラにあります。
私自身、現役で職人として現場に立ち、現場を仕切る番頭として手配を行い、帰社後に経営者として事務や経理をこなすという役割を担っています。時間も限られる中で、いかに滞りなく現場と経営を回していくかという大変さは常にありますね。
──それほどタイトな現場管理が求められる背景には、硝子工事ならではのスケジュールの難しさもあるのでしょうか?
新谷さん(電気硝子建材): 硝子の施工は全体工程の最終段階で行われることがほとんどです。当社から横川硝子建材さんへ依頼する場合、まずは私がサッシメーカーさんからいただいた工程表をもとに現場の進捗を確認します。そしてANDPADボードで案件を作成し、その案件に横川硝子建材さんを担当として招待し、依頼をしています。しかし、工程の変更があったり、予定していた工事日までに情報がなかなか確定しなかったりすることもあります。そのため横川硝子建材さんには、どうしても竣工間際、あるいは検査前の非常に余裕のないタイミングでお願いすることが多くなってしまいます。

取材に同席いただいた電気硝子建材株式会社 大阪支店 新谷芳基さん。同社にて京都・滋賀・大阪・和歌山等のエリアを担当し、協力会社への施工手配や現場の進捗管理を担う。
川西さん: しかも、現場は「生き物」ですからね。天候や季節によって「寒くなってきたから早く硝子を入れてくれ」「暑くて作業が大変だからあとに回してくれ」と急な変更も日常茶飯事です。限られた工期の中でいかにスムーズに作業を終わらせるか、職人の差配と段取りが重要な鍵を握ります。

「誰が見ても綺麗な現場」を貫くプロの矜持と、元請企業からの揺るぎない信頼
──特殊な硝子を日常的に扱うにあたって、現場で特に気を付けられていることはありますか?
川西さん: 施工時の扱いには本当に、非常に神経を使いますね。厚みやサイズにもよりますが、1枚あたり十数万円もする非常に高価なものです。
しかも、非常に重たい。5ミリの厚みの硝子だと12.5キロで、8ミリのものは15キロあります。それを基本的には一人で運ぶのですが、手袋をしていても、扱いを誤れば手が切れてしまう危険性がありますから、安全の確保には一番気を遣っています。荷揚げや現場への搬入の際も、急ぎたくなる気持ちもありますが、少しの不注意で傷がついたり割れたりしたら大変ですので、極限まで注意を払って扱っています。
──荷揚げの段階から緊張感を持って作業されているのですね。川西さんが仕事において一番大切にされている「こだわり」について教えてください。
川西さん: 綺麗に仕事を終わらせることですね。施工が終わったあとの現場が散らかっている状態は何より嫌ですから、作業完了後は「誰が見ても綺麗な状態」にして引き渡すことを徹底しています。
ただ終わった後に掃除をすればいいということではなく、現場に入る前の段階から硝子を大切に扱い、傷をつけないよう心を配る。そういったすべての工程から「綺麗に仕事を終わらせる」ことにこだわっています。
新谷さん(電気硝子建材): 横川硝子建材さんは、仕事をいつもきっちり綺麗に仕上げてくださいます。ベテランの職人さんが揃っているため、大きなサイズの硝子を急遽現場でカットして対応していただくような場面でも、硝子に傷をつけるようなミスはありません。
また、経験豊富だからこそ、現場にいるゼネコンの監督さんとも直接打ち合わせをして、きっちり進めてくれます。万が一現場で問題が発生した際も、すぐに元請けである私たちに報告を上げてくれるため非常に助かっています。横川硝子建材さんに依頼すれば、トラブルなく安心して現場を終わらせてくれる。そう確信できるほど信頼しています。

──元請け企業からも全幅の信頼を寄せられる中、川西さんご自身の職人としての「やりがい」はどのような時に感じられますか?
川西さん: やはり最終的に、建物のオーナーさんや利用者といった「お施主さん」に喜んでもらえることですね。以前、大雨が降るという過酷な悪天候の中でやり遂げた、自動車ショールームの施工現場がありました。そういった厳しい環境下であっても、職人技を結集させて美しい現場としてきっちり収めることができたときには、非常に大きな達成感があります。

急な事業承継から5年、職人歴47年の大ベテランである川西さん率いる有限会社横川硝子建材。荷揚げの段階から「引き渡し時は誰が見ても綺麗な状態にする」というプロ意識と職人魂で元請けからの絶大な信頼を獲得してきた。
元請けである電気硝子建材の新谷さんが「ややこしい案件ほど横川さんに頼みたい」と全幅の信頼を寄せるその裏には、技術力だけでなく、現場の状況に寄り添う圧倒的な対応力がある。
しかし、広大なエリアで現場を回る中、かつては「夜遅く事務所に戻ってからしかFAXや図面を確認できない」という大きな業務課題に直面していた。
続く後編では、パソコンすら触ったことがなかったという川西さんが、ANDPADボードを徹底活用し、全国1位のトップユーザーへと上り詰めることができたのか。FAXからの完全脱却、出先での段取り効率化、そして「個人予定機能」を活用したリソース管理まで、リアルな運用術に迫る。
| URL | https://www.kensetumap.com/company/356575/ |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 川西 彰 |
| 設立 | 2000年4月 |
| 所在地 | 大阪府大阪市都島区大東町1-3-10 |















